イギリス奪還作戦 前編
龍斗とエレーナは応接室にいた。
勿論エレーナの手当てをした。
「で、エレーナさんは皇帝陛下の使者さんか何か?」
「いいえ、確かに皇帝からの書状はあるけれど違うわ。」
「じゃあなんだ?」
「まず、私はエレーナ・フォン・エリザード、イギリス王国第一王女よ!」
「っ⁉なぜイギリスの王女様が日本に?」
「それは、イギリスに魔王軍が侵攻してきて壊滅したからよ。それで私は皇帝からあなたのことを聞いて協力を仰ぎに来たのよ」
「はっ!?イギリスが壊滅!?協力って・・・まさか・・・」
「多分思ってる通りよ、詳しくはこの皇帝からの書状を見て頂戴」
1通の手紙を渡される。皇室の紋章の入った封筒を。
読む。
内容は彼女、エレーナに協力してほしいというお願いだった。
あくまでお願いなので無視しても何ともないのだが、今後を考えると受けとく他ないだろう。
「わかった、協力しよう。魔王軍の戦力はわかるか?」
「勿論よ!海からはリヴァイアサンとクラーケンが見えたわ!空からはハーピィとデーモンがたくさん空を埋め尽くしてたからもはや雲みたいだった・・・あれは怖かったわ。私が気を失う前に召喚魔法でゴブリンとかスケルトン?とかが出てきてたから恐らく魔族も居るかもしれえないわね・・・あとは気を失ってて気づいたら海の上だったからわからないわ。こんなもんで足りるかしら?」
「ああ想像以上だ、ありがとう。部屋に案内させるからしばらくゆっくりしてってくれ。」
龍斗は出陣準備を始める。
3週間後
エレーナに対する戦闘訓練のカリキュラムが終了したため、いよいよイギリス奪還作戦を始めようとしていた。
このことを1週間前に皇帝に知らせると予想していたかのようにすぐに大日本帝国の正規軍を3万人もイギリス遠征軍として送ってきた。
これにイギリス軍50名、青森の騎士団2万名が加わる。戦力の内役はこうだ・・・・・
大日本帝国攻撃支援部隊、イギリス遠征部隊
・海上戦力
戦艦 大和 金剛
重巡 妙高 那智
軽巡 木曾
駆逐 吹雪 夕立
潜水 伊401
空母 赤城 加賀
・航空戦力
赤城、加賀から発艦した爆撃機、戦闘機、索敵機
神龍として呼び出せる六帝龍、属性龍、ワイバーン、翼龍
・陸上戦力
イギリス軍50名
辺境伯騎士団2万名
大日本帝国正規軍3万名
特別戦力として神龍である龍斗、黒帝龍の輝夜、属性龍の風龍と契約した渚も含む
なお魔物に大砲などの現代兵器はあまり効かないが恐らく倒せるかもしれない砲を大和などにつけた。それは【超電磁砲】といった。
そして今日は出陣の日
日本海は中国と面しているため危険と判断、太平洋側に抜けて時間短縮のために大西洋の赤道辺りまで艦を龍たちに運んでもらう。
空中飛行中は外敵があっても龍が蹴散らすので暇なものだった。景色は綺麗だった。たまに神龍になって空を飛ぶのを楽しんだりはしたけどな。
そんなこんなで艦を下ろしてもらってゆっくりと龍とともに行軍しているとイギリスが見えてきた。
どうやらリヴァイアサンはこちらに気が付いたようだ、向かってくる。重巡、駆逐、潜水艦がリヴァイアサンに向けて魚雷を発射、しかし全弾避けられてしまった。そうしている間も本土に近づいていく。どうやら、クラーケンやデーモンにも気付かれたようだ、一斉にこちらに向かってくるどうやら赤城、加賀から爆・戦闘機が発艦したようだ、すごいスピードでデーモンに迫り機銃を撃つ、しかしあまり効いた様子はない。爆撃機もクラーケンに爆撃を開始、何回も爆撃してやっと1体殺せている。これでは全艦轟沈してしまう、海には水龍、水帝龍《水属性》に行かせ、空のハーピィ、デーモンには焔帝龍《火属性》、嵐帝龍《風属性》、白帝龍《光属性》とその属性龍に行かせた。オーバー戦力なのは致し方ない・・・因みにエレーナはポカーンとしていた。
空中、海中、海上戦はほぼこちらの大勝利で終焉を迎え、いよいよ上陸だ。
大和と金剛の甲板にはイギリス軍と我が騎士団、正規軍が今か今かと待っていた。
そして接岸、上陸開始だ!