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ファイブ 異世界の王女様が世界を救うために一生懸命すぎるんだが  作者: 仲仁へび
第1部 異世界の王女様が世界を救うために一生懸命すぎるんだが
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第7話 ステータス



 場所「赤の城 訓練場」


 最後にたどりついたのは訓練場。


 何十メートルもの広さがある、屋内訓練場だった。


 元々訓練していた兵士はいたが、十話子達が到着したのを見ると、一礼してさっとはけていった。


 その退避は手早く、使われていた道具や装備品なども、部屋の中に一つも残さない。


 あらかじめ十話子達が来るのを、伝えられていた通りだった。


 予定通りなので気にしないでいい、と案内の女性が述べる。


 その日から十話子達は、修行を行うことになった。


 異世界から召喚された者達には、召喚された瞬間から、特別な力が宿る。


 優れた資質のものならば、召喚直後に才能が目覚めて、瞬時に特別な力をふるえるのだと案内役が言う。


 しかし、勇者でもそんなものは一握り。


 力を使うためには、訓練が必要だった。


 だから、それを鍛えるため場所がここだった。


 歴戦の猛者といった風体の人物。


 団長と名乗った男性が現れ、十話子達へステータスというものを説明する。


 この世界では自分の体力や能力を確かめる事ができた。


 それが、ステータスだ。


 十話子達がそれを確かめたい、と念じるだけでいいらしい。早速実践してみる十話子達。


 直後、それぞれが己のステータスを目撃した。


 十話子達はさっそく確かめてみる。


 目の前に情報の記された四角い画像が映し出されている。


 ネーム トワコ

 スキル ???

 レベル 1

 属性 炎

 強力 20


 文字は日本語だった。


 ネームはもちろん、十話子の名前。

 スキルは、不明。

 レベルがあるのを見て、十話子はゲームみたいだと思った。

 属性は、使える魔法の種類ということだ。

 強力は、強さ。

 普通の成人男性で30らしいため、十話子は低めだった。


 鍛えた成人男性は50で、達人などは100近くへ至る。


 ステータスを確かめた後は、さっそく訓練を行った。


 魔法が使える者は藁人形への試し撃ちだ。


 未知の感覚なので、十話子達は、魔法を使う事には戸惑った。


「魔力ってなんだし!」

「勝手わからないし!」

「なるほど、これが魔力! 体の中に不思議なパワーが満ち溢れる!」

「信じられないし~」

「ありえな~い」


 一部の例外をのぞいて。


 しかし召喚された勇者だからなのか、十話子もすぐにコツを掴んだ。


 十話子は、数十分もすれば炎の球を撃ち出せるようになった。






 魔法を使うのに慣れてきた後、十話子は藁人形を近くにおいてみる事にした。


 すると、遅い弾丸のように撃ちだされていた炎の魔法が変化した。


 マッチの火が自動で灯るように、藁人形がある場所に炎が出現した。


 これによって十話子は、「魔法の修行はイメージが大切だ」と考えた。


 さっそく十話子は、それを皆に共有する。


「なるほど、頭の中で具体的なイメージを描くことがコツなんだな」

「だから山田さんがものすごく早かったんですね。それはそれとしてどうします? お兄様」

「とりあえず、身を守るためにも訓練はしっかり行っておこう」

「邪神討伐への戦いに参加するかどうかは別として、ですね」


 その後も色々と話し合った結果、次回からはペアを作って魔法の相性や強化を探ることになった。


 十話子は、風の魔法を使える者と合同で訓練してみる事になった。


 炎は酸素供給で大きくなるためだ。




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