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ファイブ 異世界の王女様が世界を救うために一生懸命すぎるんだが  作者: 仲仁へび
第5部 生まれ落ちた意味などなくとも

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第3話 救出作戦




 救出に向かった国の名前はベルクオウル。


 動物を使役する事で有名な国だ。


 様々な動物をペットで買う事が一般的となっていて、街中に獣の姿は多い。


 動物やモンスターは人の気配に敏感で、不可視状態になったノミトにもすぐに気づいてしまう。


 そのため、ノミトは途中まで可視状態で行動する事になった。


 それはともかく、ベルクオウルには珍しい動物がたくさんいて、モンスター好きのユウトもはしゃいでいたのだった。


「引退したらやっぱりモンスター研究とモンスター探しの旅がしたいな。この世界には、面白い生き物ばっかりだし」


 ユウトは喜々として未来を語ったが、ノミトとシズ達にはそんなものはなかった。


 ただ、元の世界に帰る理由がないから、この世界に残っただけだったからだ。


 衛星使いの勇者ヒルダは、そんなユウトをたしなめる。


「あんまり目立たないでよね、ユウト。観光しにきたんじゃないんだから」


 ヒルダは召喚された勇者たちの中でもっと年齢が高く、二十代後半だ。


 それにくわえて、前の世界では大きなプロジェクトのチームリーダーを任されていた経験もあり、場をまとめる力にたけていた。


 そのため、ユウトがはしゃぎ、ヒルダが何かを注意してたしなめるといった光景がよく繰り返された。


 人質作戦を実行した国の頂点は腐っていたが、国民たちの意見は上とは異なっていた。


 世界を救ってくれた勇者の人質をとるなんて、と同情しているようでもあった。


 街の新聞記事にも批判的な内容が多く、国全体で良しとされている雰囲気ではない事が分かった。


 それを見てユウトは、声を明るくする。


「やっぱり一人だけを見て、全部を知るってのは間違ってるよな。上の人間がそうだからって、その下についていっているもんまで、同じ意見だとは限らない。こんごこの国とどう付き合っていくか分からないけど、生の空気が分かってよかったよ」


 それにはヒルダも同意した。


「そうね、私も前の世界で仕事をしていた時によく思ったわ。力ある立場の人間は気を付けて行動しなくちゃ。下でついてきてくれている人たちの気持ちや頑張りをふみにじらないためにも」


 少し前にあったペルカとホムラの話をしっていたノミト達にも、それは理解のしやすい話だった。




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