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エピローグ 平穏
邪神は討伐を果たされ、グランドネイトには平和がもたらされた。
それは、誰もが望んでいた穏やかで命を脅かされることのない日々の始まりだった。
理不尽な、災害のごとき絶望に苛まれる事のない平穏を目にして、人々は湧き立った。
十話子達召喚勇者たちは、世界を救った勇者になったのだった。
ミニベアたち種族は邪神討伐後には世界各地からいなくなっていた。
気が付いたら砂のように崩れて消えていたと、最後を目撃した人たちはいう。
しかし、それから数か月に世界の片隅に新しい種がひっそりと生まれていた。
それは、まだ人々が存在を知らない未開の地での出来事だ。
その生き物の存在を人々が知るのは、まだあと数十年後になるのだった。
そんな世界の中、あらためて帰還の方法を探した十話子は、数年後にそれを見つける。
だが、それぞれ歩みべき道は異なっていた。
平和になったその世界にカガリとホノカ、ノミトとネズを残して、十話子達などの他のクラスメイト達は元の世界に帰ったのだった。
十話子はそれから学校の先生になり、担当する子供達には毎回同じ話を教えていた。
一つの世界の話と、その世界で絶望にあらがう者達、そんな彼らに協力する勇者たちの話を。




