28/51
第6話 シズの作戦
ユウトが言った通り、ボスレオンは他のモンスターよりも知能が高かった。
ある程度シズ達が優勢になると、決まってボスレオンは勢いをつけて反撃をする。
それは、弱ったふりをして、敵を惑わすボスレオンの作戦だった。
山田が「これで押し返せるぞ」と言ったり、「わははは、勝利はすでに我らのものだ!」というたびにボスレオンが戦況をひっくり返して、猛攻撃をしかけてくる。
長い舌を使った鞭の打撃攻撃は、ダンジョン内の壁や床を壊すレベルだ。
そのうちボスレオンは、パーティーの中の最高戦力であるユウトの隙をつこうとする。
しかし、その相手はユウトではなくシズだった。
「そうくると思っていました」
シズはずっと、ボスレオンと遭遇してから、ユウトのふりをして騙していたのだった。
ダンジョンに入る前の数日間、カガリや他の勇者たちが顔を突き合わせて、今回の作戦を練ったのだ。
シズはそのために、ユウトの現在の思考パターンを頭にいれる事になった。
ユウトに憧れを持つシズだからこそ、うまくいった作戦だった。
「まんまと俺達の作戦にひっかかったな! これで終わりだ!」
そのため、ボスレオンは本物のユウトに背中から倒されるのだった。




