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プロローグ シズの憧れ
目線「シズ」
シズには憧れている人がいた。
元々シズは、不良少女で、地元の者達からは嫌煙されていた。
しかし彼女に転機が訪れる。
それは、地元の学校を転校する数か月前の事だった。
いくつか年上の少年が、熱中症で倒れたシズをおぶって、家まで運んでくれたのだった。
その少年は有名で、地元ではヒーローのような好青年だと言われていた。
シズは、思った。
その人のようになりたいと。
だから、転校するのをきっかけにシズは変わり、人に優しく接するようになった。
彼女の行動動機は幼い。
誰かに対する優しさが目覚めたわけでもなく、ただの憧れだ。
それでも、シズはその人のようになりたくて、人に優しくし続けたのだった。
そんな彼女の少しの無理を、ノミトは気づいていた。
だから、ノミトはシズの事を気にかけ、たまに声をかけるようになった。
シズも自分の無理を気にかけてくれるノミトに好意を抱き、少しずつ話すようになったのだった。




