3.2回目の告白
次におチビちゃんが俺の前に現れたのは、俺が彼女と別れた数日後だった。
学校からの帰り道。
「待ちなさいっ、高宮 漣!」
(……まさか)
背後から掛けられた声に振り返ると、その『まさか』だった。
そこにいたのは、少し前に昇降口で仁王立ちで俺に告った、背の低い女子。
「今度はなに?」
「知ってるわよ。彼女と別れたんでしょ」
得意気な顔で、そいつはニンマリと笑って俺に言った。
「さ、私と付き合って」
(怖っ!なんで知ってんだよ、こいつ……)
そう思いながら、俺はまたも間髪を入れず断りを入れた。
「断る」
だが、断ったのは、こいつがストーカーかと思うくらいの早さで、俺が前の彼女と別れたことを知っていたからではない。
「なっ!なんでっ?!」
またも、まさか断られるとは微塵も思っていなかったのか。
デジャヴかと思うくらいに、おチビちゃんは驚愕の表情を浮かべている。
「もう、別の彼女いるから」
実は、前の彼女と別れる前に、今の彼女と『付き合っている彼女と別れたら付き合う』という約束をしていた。さすがにおチビちゃんも、そこまでは知らなかったのだろう。
また、あの顔を見せた。
悔しそうな、哀しそうな、泣き出しそうな、でも、怒ったような。
そして、前よりも幾分大きな
「ふんっ!」
を残し、俺を追い越して足早に去って行った。
(変な奴だな、あのおチビちゃん)
そう思いながらも、そいつの事は前にも増して、妙に俺の中に残っていた。