男には戻れない
「柚希病院行くから準備しなさい。」
『無理』
柚希は不安な表情を隠すことなく浮かべる
無理だ……俺には………無理なんだ
そんなとこ行ったら人権関係なく調べられたりくるかもしんねぇよ!!
柚希のくらい表情を見て母さんが優しく安心させるために撫でる
『怖がらなくても大丈夫よ。お父さんに内緒で見てもらうからね、』
『そんなん無理だー』
「大丈夫だからね」
「コネを今使わず、いつ使うのよ」
怪しげに笑みを浮かべる母さんと姉貴
こいつら精神強すぎだろ
確かに病院に内緒で見てもらえんならその方がいいかなとは思うけど何されるかわからんけんめっちゃ怖い
「覚悟決めなさい、男なんでしょ!」
『女ってずっと言ってたのにこういう時だけ男って言うなよな!!』
女の子みたい、女の子でしょとかずっと嫌ってほど言ったのに今だけ言うのはずるいだろ
「仕方ないわね全く男って言われるだけ感謝して欲しいわぁ、もう男とは言わないわ!」
意味わからんこと言い出しやがった
にやにやして柚希にどうどうと宣言する姉貴に柚希わ困惑する
『女って言わないって言ってよ!!』
「無理よ、そこに柚希がいるんだから」
『そこに山があるからみたいに言うなよ!』
柚希は女と言われ続けるなと諦めて覚悟した
「は〜い、じゃあ行くわよ」
母さんに話を打ち切られた
『お、女の格好で行くのか?』
「?、当たり前でしょ?」
当然じゃないの何言ってんのみたいに見ないでくれ
「ほら行くよ、夏希は学校でしょ送って行くわよ」
「うん、お兄ちゃん可愛いから大丈夫だよ」
妹にまで言われるとは俺もう終わったな
家を出て病院に向かう、途中夏希を中学校に送って少しして病院に着くとすぐさま診察室に案内されて検査を受ける
「柚希、正直に言う…お前はもう、男には戻れないだろう。前までのお前には女性ホルモンが異常なほどあることがわかっていた、だが今回は男性ホルモンがあまり検質されない男としては異常なほど、体の体格だけでなく体の中も女の子に変わっていたつらいだろうが諦めろ」
父さんの言葉を聞いて溢れ出した涙が止まらない柚希を父さんがすまないと言いながら抱きしめる。母さんと姉貴も数日で戻るだろうと思っていたが戻らないことを知り涙を浮かべる
『父さん………正直に言ってくれて…ありがと中途半端に言われたら諦めきれなかったよ』
父さんと母さんはちゃんと産んであげられなかったことを後悔する
「柚希あんたは1人じゃないんだからね!もし辛くなったらいいな、治したりは出来ないけど話を聞いて一緒に泣いたりすることはできるから」
後ろからやってきた姉貴がそっと抱きしめて耳元で言う
『ありがと、姉ちゃん』
病院を出たあとデパートえ向かうが、車内の空気は完全お通夜状態だった
『あのさぁ…戻れないのは仕方ないけどさいつもどうりに接してよなんか居ずらいから、さ』
「そうだね、あんたが1番悔しい思いをしてんのに私たちが引きずってちゃダメだよね、いつも通りに接するから覚悟なさい」
「そうね、柚希に言わせるなんてダメよねうふふ」
母さんが運転しながら助っ席に座る柚希をなでると姉貴が後ろが抱きつく
デパートに出た時には母さんと姉貴はふっ切れたみたいだ