オリエンテーション ③
夏希に捕まり大人しく元の席へ戻されてそのまま話が始まった。
そうしてゲームの説明をし始めた。
質問ゲームは、黒板に数名の名前の書いた紙をはりクラスで誰の話を聞きたいか挙手をして1番多い人の質問を1から4のどれが1番合いそうか考え答えを聞くというゲームです。
「この中で質問してください。」
5人の名前が張り出された。クラスみんなで多数決をしていく。親からの話は今聞く限り普通の話だった。
そしてついに僕の名前が張り出された。
「ではこの中で1番質問したい人は誰ですか」
多数決をとると、見事に全員優希に手を挙げていた。
「まずは高坂優希さんです。お母様による性格です。1、負けず嫌いな性格 2、臆病な性格 3、甘えん坊な性格 4、真面目な性格ということです!この中で1番合いそうな番号で手をあげてください」
クラスみんなに手をあげてもらった結果3番が多かった。
『そんなことないよ!こんなの嘘だ!!』
優希は意見するが先生からは聞き入れられなかった。
「答えは1番多い3番です!」
先生から答えを聞いたあとクラスみんなはやっぱりやっぱり想像できるとか話していた。
「最後に優希さんに質問したいことがあったらしてください。」
『僕何も答えないからね!』
クラスみんなの反応に拗ねた優希は頬を膨らませてだれが見ても拗ねているとわかるくらい拗ねていた。
「なら、ゆうちゃんの代わりに答えるよ」
『なんでーー』
「え、だってゲーム進まないし…」
やっとここに味方がいないことに気づいた優希だった。
やっとオリエンテーションが終わりどっと疲れた優希はずーっとふて寝していた。
「学校終わったー!!」
ホームルームが終わったあといきなり飛び起きて帰る準備をしている。
「優ちゃん、お昼食べに行こみんなで」
『うー?今日はいいー』
断ってそそくさと帰ろうとすると夏希に首根っこを捕まれ交互に足をだすが宙ぶらりん状態のため前に全然進まない。
『離して〜!!』
「だって話したら帰るじゃん!姫華とりんも行こあと冬川 彩夏ちゃんだったよねよかったら一緒に行かない?」
「う、うちはどっちでも……」
「なら一緒に行こー人数いた方が楽しいしー!」
「決まりね」
夏希から誘われた姫華とりんと彩夏も一緒に行くことになった。
『帰るのやめるから〜』
優希が帰るのやめる宣言をしたらぽいっと首根っこを離されたそして下ろされて尻もちをして汚れたお尻を払い一息つく。
『ふ〜……………嘘だよばーか』
一気に走り出して夏希と差をつけるが後ろを向いてあっかんべーをしていると誰かにぶつかってよろけてしまう。
「おー元気だな!朝はしょぼくれてたのに」
「前を見て歩かないと危ないですよ。夏希さんお昼をみなさんで食べようとのことですがどこで食べるのですか?」
どうやら翼先輩達にぶつかったようで鼻を手で押えていると翼先輩に頭を乱暴に撫でられ、真澄先輩には、注意された。
『や、やめ』
「危なかったゆうちゃんに逃げられるとこだった」
翼先輩の手を退けようと優希が奮闘している間に夏希が優希をしっかり逃げないよう捕まえて一息つく。
「先輩ありがとうございます!今から移動しながら行きたいところを話し合おうと思ってました。」
「そうなのか場所が決まってないなら学校からすぐ近くのカフェに行こうぜ」
反対もなかったので学校近くのカフェに決まり7人で歩いて行くことにした。




