人間野菜なんぞ食べんても死なん!!
俺は今すごく困っているんだその理由は目の前にあるこれのせいだ。この野菜という名の雑草め!地球人は大昔罪をおかしたそれは野菜を発見した事だ、こんなん雑草と変わんねーよ誰だよ食べ始めたやつ拾い食いはダメって教わっただろ!少なくとも俺は教わったね、落ちてるものは食べたらダメってな!!この世に野菜なんぞいらん!!
「優希!聞いてるの?ほら早く口開けて」
俺が現実逃避をしていると夏希がしびれを切らして野菜ごとすくったスプーンを俺に向けてくる。
いやだ…
俺は口めがけて向かってくるスプーンを避けて顔を逸らす
そうすると俺の口ではなく頬にあたった。
『あぢぃ…俺はこんなもん食べねぇ』
思ってたよりすごく熱いです
「なにやってるの?熱いに決まってるでしょ!もう汚れたじゃん」
そう言いながらも顔を拭いてくれる
『違うだ、俺は野菜全般アレルギーなんだ!』
「ほんとにそんなアレルギーあるんだー!!…いたぁ」
信じたりんの頭を叩く
「嘘ってことに気づきなさいお馬鹿」
「そうだよ野菜アレルギーじゃあなくてただの野菜嫌い、今りんが叩かれたの優希のせいだよ!嘘教えるから信じちゃったんだよ!」
いや、信じたやつが悪いだろ
口には出せないが心の中で思う
「嘘は、ダメだよ。めっ!」
夏希が俺の額を人差し指で小突く
『だって…食べたくねぇもん!』
「野菜食べなきゃ早死にするよ」
いやなにか方法があるはずだ野菜を食わんでいい方法が!!
『人間野菜なんぞ食べんても死なん!!』
「ならそれに根拠はあるの?」
姫華に問われるが、そんなもんない
『食べなかったら死ぬ根拠はあるのかよ!ねーだろそれと同じだよ』
「あるわよ、野菜を食べなきゃ死ぬって証明されたの(まぁ今作った嘘だけど)」
それを聞き俺がとった行動は、
『やだー死んでも食べるかー』
逃げの一手だ
ガシッと誰かに手を掴まれた掴まれた方に視線を運ぶとにっこり笑う夏希がいた
「どこ行くの?」
『ち、ちょっと小便』
小便と言った途端掴まれた手の力が強くなる
「今なんて言ったの?言ってみなさい」
やばい怒ってらっしゃる
『お、おトイレと申しました!!』
「ご飯中も我慢出来ないの」
『我慢できます!』
怖くて自分から退路をたってしまった
「ならきちんと食べてね!」
『うぅぅ…ぁぃ』
俺は頷く他なかった。
そして、野菜たっぷりのスプーンを俺に向けてくる
「あーんして」
俺は仕方なく口を開く
うぇ〜まずい今にも吐き出したい
涙目になりながらだべる
何回繰り返しただろうか俺のHPがすり減っていく
「ほら最後、あーん」
口に入った野菜を丸呑みしようとすると止められる
「だーめ!あむあむごっくんだよ」
俺は最後の力で咀嚼して飲み込む
「ほーらできた優ちゃんなら出来ると思ったよ」
頭を撫でながら褒められる
『俺食べたくないって言ったのに…ぐすっ』
「うん、言ったねけど好き嫌いはダメわかった?」
こくりと頷きておく
そしたらお皿を片付け始める。俺はというと拗ねてソファーでうずくまっていた。女になってから女に叶わない虚しさを胸に秘めて、まぁいつも女には叶わなかったがもう力でも無理だと思うとショックが大きかった




