子供じゃないのに…
明るい部屋の中ベットに座っている優希を見て春希が上から見下される
「へぇ〜その歳でおねしょねなんか背も低いし子供みたいで可愛いじゃない」
たしかにおねしょしてる布団にいたらそう見えなくもない
『…これは、その俺じゃなくて』
「うん、そうなんだじゃあ誰がしたの?お股までびしょびしょにしてる優希ちゃん」
有無を言わさないように見てくる
下を見ると黄色くなった布団さすがに言い逃れができない
『たぶん、俺漏らした』
「たぶん?」
にやにやしながら見下ろしてくる
何も言えなくなって涙目で春希を見る
「あーごめんごめん!そんな泣きそうな顔しないの」
今にもこぼれ落ちそうな涙を服の袖を使って大雑把に拭く
『だって……お、俺子供じゃない…のにおもらししたぁ〜ぐす…ふぇぇぇぇん』
本格的に泣き始めた優希を慌てて抱えて慰める
「ほら大丈夫よ、みんなおもらしぐらいするから。それよりお着替えしよっか」
優希がだんだん幼児退行し始めたので春希が子供と話すかのように話してお風呂場へと誘導する
「は〜い、お洋服脱ごっか1人でできる?」
優希はまだ精神が安定せずいつもり子供のように何も言わずに首を横にふる
「おっけー、じゃあ一緒に脱ごっか」
春希に手伝って貰い何とか脱ぎ終わるとそのままお風呂場へと背中を押され入って椅子に座るように促されて椅子に座ると体を丁寧に洗い始める
お風呂に春希と優希が入っていると優希は少しずつ落ち着いてきてだんだん恥ずかしくなって顔を赤くしてしまう
「あれ?恥ずかしくなっちゃったのかな?」
そのまま春希の膝の間で膝を立ててうずくまる
『もう上がる!!』
「そうね上がろっか」
1人で上がろうとしていた優希だったが春希までお風呂が出てきてしまい、タオルで優希を拭き始める小学生くらいの扱いを受けていて恥ずかしいがさっきのことを思うと仕方なかった
「夏希〜優希とあたしの着替え持ってきて〜!!」
脱衣場のドアを開け大声を出す
『女が裸でドア開けるなんてやめろよな!服なら俺が取ってきてやるから』
ドアを開け優希が出ていこうとするのを慌てて止める
「それを言ったら今のあんたも女の子だからダメ待っときなさい!」
春希に掴まれて身動きが取れず仕方なく夏希が来るのを待つ
「おまたせ、お姉ちゃん、優希!」
「ありがと夏希、私今から着替えるから優希に服着せてやってくれない?」
「わかったよ」
『ちょっと待てよ俺は1人でできるから戻れよ』
着せられるというのが嫌で夏希を追い出そうとする
「違う違う、優希は1人でも着替えれるけど着ないんだよ」
意味がわからず首を傾げるが夏希が着せようとしている服を見て納得する
『だから女もんは着ねえの!』
「風邪ひくから却下諦めなさい男でしょ」
『男っていえば何でもかんでも従うわけじゃないんだかんな!』
手を挙げバンザイの状態で夏希が着せるのを待つ
言葉では嫌そうに返すが行動的には男と言われて嬉しくてたまらないみたいだった




