柚希の日常
俺の名前は高坂 柚希今年の春大学2年になるごく平凡な大学生だ。訳あって母親と姉と妹と家族4人で住んでいるがまぁ母親と父親が別居状態にあること以外普通の家庭と変わらない。
性格は良いとは言い難いがそれはどうしようもないしな
それが俺の日常だった。
「お兄ちゃーん朝だよー」
扉の向こう側から今年高校生になる妹の夏希の声が聞こえてくる。
コンコン
「入るよー…お兄ちゃん!!朝だよー起きて〜」
体をゆすられ起こされる。
『あと少し寝かしてくれ』
「あと少しってどのくらいなの?」
『3日くらい』
「無理だよ!いい加減起きて」
毛布をはぐり取られてうつ伏せに寝ていた俺に妹がのしかかる。
『グヘッー…もう高校生だろ子供染みた起こし方やめろよな重てーから早くどけ』
「お兄ちゃんが普通に起きてくれたらね」
ブラコン気味の夏希は毎朝俺を起こしてくる大学になりそんなに早く起きなくてもいい時も無理やり俺を起こしてくる正直迷惑だ。
『わかったすぐ行くから降りろ』
「はーい早く来てね」
部屋から出ていく夏希を見送る。
よし行ったかー…
剥ぎ取られた毛布を着直して二度寝の準備に入ろうとした時狙ったようにドアが開く。
ガチャ
「もし二度寝したらおねーちゃんに言うからまぁないと思うけど」
『はっそんなことしねーよ』
あいつは俺の部屋監視でもしてやがんのか?
しぶしぶ起きて服を着替え始める。
『あー…だるしょうがねえな行くか』
リビングに降りるといつものメンツが揃っていた。
「おはよぉー」
「あんた早く起きてきなさいよね」
「おはよう、早く食べなさい」
妹と姉の春希と母親から声がかかる。
『はよ、俺いつも言ってるけど朝食わねぇーよ』
「あんたの意見が聞き入れられるわけないでしょ、量少なくしてんだから残さず食べなよ!」
『ひでぇな』
仕方なく椅子に座る。
今のでわかったように俺の家は女が強いだから俺の家族の中では、
母親、姉、妹、親父、俺の順である
何気にめんどいことを押し付けられる。
そういや今日何時から講義あったけ?まっいいか。
いろいろ考えている間に朝飯を食い終わる。
『ごちそうさん。じゃあ俺部屋戻るから』
席をたち部屋へ戻る。
ゲームでもすっかな。
机に乗っているパソコンの電源を入れ椅子に腰かける。
1時間ほどたったところで大学へ行く準備を始める。
『じゃあ大学いてくる』
一応声をかけて家を出て大学に行きいつも通り講義を受け帰ろうとした時姉貴からメールが届くメールを開くとアイス買ってきてっとだけ届いていた仕方なく帰り道にコンビニにより4人分のアイスを買う。姉貴に言われたからと言い1つだけ買うとあとがめんどいから仕方ない。
今日なんか頭いてーな。
風邪の引きかけか?
まぁ大丈夫だろ。
『たでえーま』
リビングに行くと母さんだけいなかった。
「おかえりなさ~ぃ」
「おかえりあんたただいまって普通に言えないの?」
『めんどいだけ』
適当に言葉を交わしながら買ってきたアイスを冷凍庫に入れる。
「私バニラね」
『いやいや、いつもチョコ系じゃん俺んだよ』
「は?知らんし買ってきてって行ったの私だし」
『じゃあ何のアイスか言えよな!』
「気が向いたらね。てことで貰い」
姉貴はアイスを取ってソファーに座る。その横で羨ましそうに見つめる夏希に冷凍庫からいちごのアイスを取り出し投げ渡す。
『ほい』
「いいの、ありがとう!!」
『おう』
『俺なんかだるいから寝るから』
「じゃあ、夕飯になったら呼ぶから」
リビングを出て自分の部屋に入りベッドに寝ころびしばらくすると眠りに落ちる。
「おーい、柚希ご飯だよ起きろ」
姉貴がいきよいよくドアを開ける音で意識が浮上するが熱が出ているのか体が熱くてだるいせいか起き上がれない。
『はぁ…めし…いらね』
「あんた大丈夫?」
俺を心配しているのかそばにより額に手を伸ばすと熱さに驚く。
「体温計持ってくるから待ってなさい」
慌てて体温計を取りに行くのをただ眺めていたらすぐに持ってきて俺の脇にはさめた大学4年生で看護師を目指しているためすごく慣れているように思える。
ピピピ ピピピ
素早く体温計を抜き去ると体温計を見て顔をしかめるその表情で熱が高いことがわかった。
「きついでしょ今氷枕持って来るから、病院行ったがいいし電話もしてみる」
『電話しても行かねぇ』
「様子見てみるけどきつかったらいいな、あと病院嫌いもたいがいにね」
その言葉を聞いて限界が来たかのように眠り始める。