95/216
呪詛11
「そんなことをしなくてもお前の実力ならすぐにでも頂点に立てるんじゃないのか?」
「それが出来れば苦労はしない。」
「‥‥‥‥まぁいいさ。その子、見てくるよ。お前がそこまで興味を持つんだ。気になるだろ。」
「見ても‥‥女王として大切なことを知っていない。会ってもがっかりするぞ」
「それは楽しみだな。」
立ち上がり、ウィリアムの横を通り過ぎる。通り過ぎる間際、目が合ったが、お互いに何も言わない。
扉の前に差し掛かるとふと、足を止めて振り向いた。ウィリアムの背中を見た後、薄く笑って黒と白の羽が舞い散る中、消えていった。
1人、取り残されたウィリアムはボソリとつぶやく。
「‥‥‥‥‥‥上に立つのは俺ひとりで充分だ。」
いつからだろうか?こんなにも欲に塗れるようになったのは‥‥
わからない‥‥
わからないけど
止められない。
例え、愛しい人を手にかけようとも‥‥
謝ることは決してない。だって‥‥それは弱者がすることだから‥‥
勝者はいつも‥‥堂々としていればいい。
そうだろう‥‥?
こんなにも狂ってしまった彼には真実が見えていない。闇を喰われているのにも気付かない哀れな人間として、最後は悪魔に全て喰われて終わる。
それに気付くのは当分は先なのだろう。




