呪詛04
「また集めればいい。ダメになった奴が多いだろ」
「....ごめんなさい」
ぶどうを拾ったルミネは無惨にも中身が飛び出て砂がついている。
「ルミネ」
ぶどうを持った方の腕を掴んで強引に引き寄せる。
持っていたぶどうが再び落ちる。
「ドレスが汚れる」
「でも果物が」
「また取ってくればいいよ。今日は....エプロンドレスじゃないんだな」
手を放し、ルミネを上から下まで見た。
「う、うん。そうなのよ、舞踏会が近いから」
クラウスから目をそらした。
嘘ではない。近いのは本当だ
だが、いつもの服が違うのはそれが理由ではない
「......、とりあえずあそこに行こう」
「うん」
二人は並んで歩き出した。
どうやらクラウスはあまりの忙しさに着替えをするのを忘れてしまったと思ったらしい。会うのは久しぶりで、お披露目パーティの準備で会えなかったのは知っていた。
「ダンスかぁ、踊ったことないなぁ」
「そうなの?教えて差し上げましょうか?」
「教えられるのか?」
「言ったわね!!完璧に教えるわ!!?ミスなしに」
「鬼かよ。お前」
「あら?私は完璧に教えられたわよ。そう、寝ずにずっと....」
思い出したように目を細めるとクラウスは同情の目をルミネに向ける。
「大変だったな」
「うん、そりゃあもう....」
大変だったってモノじゃない。
死にかけた....
思い出すだけで寒気がしてくる。トラウマになりかけている。
いや、なっている。
「何だか久しぶり.. ..、クラウスと会うのは」




