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婚約者22

ルミネと会って話をすると


復讐なんてどうでも良くて、彼女を悲しませたくない。


こんな感情を抱くならばあの時、殺しておくべきだった。


辛くて辛くてたまらない。


「こんな運命......残酷だ」


好きだ。


彼女がとても恋しい。


その声は弱々しく消えて行く....


誰にも聞こえないまま....


ねぇ、ルミネ....


もしも、俺らが出会わなければお互いに良かったことだった?


なんで、出会ってしまったんだろう......


こんな運命なんて、誰も望んでいない。

望んではいけないことなんだ。


***



ルミタート暦 104年6月15日


「本当に良いのか?」


ウィリアムとその父親が帰ってしばらくしたある日、母が大好きな白薔薇を慣れた手付きで手入れしているルミネにオルデンはオロオロしながら聞く。


「うん、まだいいの。結婚なんてまだ早いわ」

「そ、そうか。手伝おうか?」

「一人で出来るわ。心配性ね。お父様は」


ルミネはクスクスと笑いながら薔薇を触っていると茎の刺に刺さってしまった。


そこからほんの痛みと水玉みたいに出てくる血だった。


「やっちゃった....」

「こりゃあいかん。誰か!!」


ルミネの血を見たオルデンはパンパンと手を叩くと近くにいたメイドの一人が来た。


「お呼びでしょうが?」

「すぐにルミネの手当てをしておくれ」

「かしこまりました」


メイドは、オルデンにお辞儀をするとルミネに近付く。


「ちょっ....、大げさな....、ちょっと切っただけじゃん」

「ご命令ですので」

「......」


過保護、その言葉が一番しっくりくる。こんな傷でメイドを呼ぶなんて....


オルデンの慌てる気持ちは、わからなくもない。


この場所は女王が死んだ場所でもあるのだから






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