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赤ずきんと狼03

「今日のルミネは随分とご機嫌斜めみたいじゃん」

「カイ?あんた、どうやって客室に?」


後ろから声をかけられ、慌てて振り向くと壁に寄りかかって腕組みをしている少年。

ルミネとあまり年が離れていない彼の腰のベルトに物騒なことに、剣がさしてある。


黒い髪に夕日のようなオレンジ色の瞳。紳士っぽくタキシードを着てはいるが.. ..


童顔だからか、漫才をしている人に見える。

そんな彼は、ルミネのSS(シークレットサービス)


名をカイト=アルティストという。名前は格好いいのに苗字は笑えてしまう。

詐欺師な芸人.. ..


服装といい、狙っているとしか思えない。

ルミネは思わず笑ってしまいそうなのをグッと我慢し、無表情を試みた。


「随分と長めの休みだったよう.. .. ね」

「ん~?会ったのはついさっきだろ?長めじゃない。それに笑いを堪えながら話すのをやめてくんない?」



笑いを必死に堪えようとしていたためか、声が震えてついつい、にやけてしまった。


「ついさっきではないわ。三週間前だったはずよ」

「あっれ~?そうだったっけ?」


カイトは「おかしいな」と言いながら髪を掻き分け、とぼけている。

それが本当にわからなかったのかどうなのかは本人にしかわからない.. ..


「で、どうやって中に入ったの?」


かなり話がずれていることに気付いたルミネは話を元に戻す。


「どこって普通に窓から」

「それが当たり前みたいに言わないで。普通はドアから入ってくるものよ」

「えー?俺の常識は窓だ」

「一般はドアからが常識よ」

「一般?あんた姫だろ」

「ええ、そうね。その姫に敬語で話すのも常識よ」



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