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婚約者06

「ああ、そうだ。護衛役だよ。」

「だったら‥!!!‥‥‥どうして‥‥」


目頭に涙を溜めて振り向く。ルミネの怒りが混ざった声は段々と弱々しくなっていく。それを聞いてか‥‥いないのか、彼はとても嬉しそうに、楽しそうに笑った。



「くくくっ‥‥ははは」

「なにがおかしいの?」

「いや‥‥お前も‥‥同じなんだなって思ってさ」

「同じ‥‥?」


ルミネは首をかしげる。カイトは口角を上げ、馬鹿にしたように笑う。


「いいこと教えてあげよっか。俺はあんたらの道具じゃない。護衛をするのはルミネだけだ。他はどうなろうが知ったことではない。勘違いする奴って多いんだよな。そういうやつって‥‥殺したくなる」



顔を近付けるカイトの言葉はとても刺々しくて、目もそらすことを許されなかった。

今まで考えたことも疑問に思ったこともなかった。


‥‥道具‥‥私は、道具として見ていたの?彼を‥‥


カイトはそっと耳元に唇を近づけ、囁いた。直接吐息がかかるからぴくりと背筋が震える。


「まぁ‥‥友達ごっこは楽しかっただろうな。俺ははじめてあった時から今まで友達なんて思ったことなかったけど」

「‥‥‥‥っ」


一言に頭にきて、ルミネは思いっきりカイトの頬に平手打ちをした。


我慢していた涙が次から次へと流れていく。


「酷い‥‥」


叩かれた頬をさすってカイトはルミネを睨む。その瞳はとても冷たいものだった。


「酷いのはどっちだよ」


吐き捨てるように彼は呟いて、そのまま部屋を出ていった。












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