運命の歯車13
目付きが変わる。
優しいよね....と、何故かその言葉が思い出された。
嫌われ者の狼に優しいと答えた少女。
クラウスは今から女王とルミネを殺しに行く。
復讐の為に......
狼の姿にした王様に....
なのに......、なんで、こんなにも胸が苦しいのだろう....
なんで彼女は......
「嫌いじゃ無いなんて....」
何も分かって無いくせに....
どんな思いでルミネを見てきたか、彼女は知らない。
もし、知ったら....
「きっと、嫌いになる。」
クラウスは立ち上がって、歩き出した。
***
午後、2時30分、城についたルミネは庭にいる女王を見つけ、声をかける。
「お母様!!」
「ルミネ、あら、カイトは?」
「知らないわ。何日も見てないの。どこで何をやっているのやら....」
「そう、またなのね。」
「うん、また...」
ー仕事をサボっている。
二人は同時にため息をした。
「お母様は白薔薇の手入れ?」
「そうよ。」
女王は誰よりもこの白薔薇が好きだ。メイドにやらせず、自分でやるくらい......
「いつ見ても綺麗ね」
「えぇ、そうね」
穏やかな時間だ。けど、それが嘘かのように銃声が轟く。
何を思ったのか、とっさに女王をルミネを抱きしめる。
何が起こったのかわからなかった。
耳元で母のかすれた声が聞こえる。
「愛しているわ....、私の可愛い子」
地面に女王が倒れる。ルミネは変わらないまま、なんで倒れたのかがわからない。
だってお腹に赤ちゃんがいてさっきまで、楽しく話を....




