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運命の歯車09
「ルミネ」
やっと笑いが収まったクラウスはルミネのブランドの髪に触れる。
「‥‥ごめん」
それはなにに対する謝罪なのか‥‥ルミネは全くわからない。でも、唯一わかることといえば彼はなにかに悩んでいるということだ。
でも、それを聞くのは野暮な事だと思うのでルミネはなにも言わない。
だから意地悪っぽくこう言ってしまう。
「そればっかり‥‥いたずら好きの狼が呆れるわ」
「‥‥‥‥そうだな」
それを受け止め、クラウスは暖かな日差しを感じながら青空を見る。
「お前‥‥姫にしては変な奴だな。王家の人間は皆、頑なでわがままで傲慢なやつが多いと思ったけど」
「失礼ね。私はそんな性格ネジ曲がってないわよ‥‥多分」
「おいおい‥‥‥多分かよ‥‥」
「いいじゃない。私‥‥友達少ないし、久しぶりに話し相手が出来る友達に会えて私、本当に嬉しい」
クルッと振り向いてルミネは嬉しそうに微笑む。
ドクンッ。と、クラウスの心臓‥‥いや、心が鳴った気がする。
その笑顔を崩したくないと思ってしまった‥‥




