運命の歯車08
「なぁ‥‥赤ずきんはさ‥‥」
「ルミネ」
「‥‥‥‥」
ザァー‥‥っと風が流れ、草花がゆらりゆらりと踊っているみたいに揺れている。
その風がどうしてか気持ちよく感じて眠気を誘っている。
重たい瞼を閉じまいと必死にもがく。クラウスの嫌味にも似た言葉にも傾けながら少し不機嫌に訂正するとクラウスは少し困ったような‥‥でも、嬉しいような‥‥そんな微妙な感情で‥‥「ルミネ」と呟くとルミネは静かに笑って「うん。なに?」そう返す。
「ごめん‥‥」
「??」
ルミネはいきなりの謝罪に首をかしげる。「どうして謝るの?」と疑問を投げかけるがクラウスはそれ以上なにも言わなかった。
それはまるで‥‥童話の赤ずきんのように‥‥死んでしまう狼に思え、ルミネは優しくクラウスの髪に触れると手を動かして撫でる。
「よしよし」
クラウスは恥ずかしいのか頬を赤らめて手を振りほどく
「な、なんだよ!?」
「‥‥これが永遠の別れみたいに謝るからよ」
ルミネは拗ねたように頬を膨らませるとそれがリスのように可愛く思え、クラウスは吹き出した。
「ぷっ‥‥っ。ははは」
「そんな笑うこと!?」
むきになってクラウスを睨むとクラウスは笑いを必死に堪えながらも訂正しようとする。
「ちが‥‥っ。そうじゃない‥‥ははは」
「言ってることとやってること違うんだけど」
「ごめっ‥‥つっ。はは!!」
目頭に涙を浮かべるほど笑っているクラウスにさらに不機嫌になったルミネは拗ねてそっぽを向く。




