赤ずきんと狼17
「ルミネ様、見てください」
兵士は空を見上げ、楽しげに声を弾ませる。
不思議に思ったルミネは空を見上げる。
太陽の光が眩しくて手をかざすと目を細めた。
「シャボン玉?」
透明感のある玉の薄い膜に虹のような色をして大空を飛んでいるかのようにふよふよと、風にのせられ浮いている。
しばらくすれば儚くも散ってしまう。消えてしまうそのさまは、なんて美しく、とても....
ー綺麗......
なのだろう。
「ルミネ様」
「ん?」
トントンとメイドに肩を叩かれ、メイドを見ようと振り向いたら目の前に何枚かの白い羽がふわふわと舞い降りる
「わぁ......」
再び上を見れば、数匹の鳩がルミネを歓迎するかのように羽ばたいている。
それがあまりにも可憐過ぎて、ルミネは思わず声を出した。
鳩たちは、一定時間飛び回った後、1ヶ所に集まり出した
「お久しぶりです。ルミネ様」
「クルスさん!?」
鳩が集まった場所には、一人の五十代ぐらいの男。
クルスとルミネは等しい仲ではない。けれど、クルスのパフォーマンスは大好きなんだ。
小動物たちと楽しそうにダンスをしている。
そう、大好きだ。
だからこそ、生きていて良かった。
心から思う。
けれどただ一つ、疑問に思う事がある。
「シネマさんとリリスは?」
クルスは悲しそうな顔をしてルミネに近づき、目線に合わせてしゃがむ。
「大丈夫。生きているよ、けど....傷を負ってしまってね。入院しているんだ」
「そう…なの?私ね、貴方達のショー、大好きよ」




