124/216
真実20
***
ルミタート暦 109年12月2日
まだ日が昇っていない時間、ルミネは目を覚ました。
夜明けまではあと1時間ぐらいはありそうだ。
今だったら誰にも自らからずに森へと行けそうな気がする。
「悩んでいてもはじまらない」
ベットから下りて支度をする。
後ろの腰あたりでリボンを縛る。
随分と長くなった髪をくしで梳く。髪は腰あたりまできていた。
なんとなくだけど過去に行ってから1度もクラウスと合っていなく、カイトとも会っていなかった。
恋というものは、残酷なもので会いたいと心の底から願ってしまうものだった
「私は優しくなんてないわ。クラウス」
ルミネは狼の名を呼ぶ。クラウスの言葉が頭からはなれない。
優しいと言ってくれたとても優しい狼。
「本当に優しいのはあなたの方よ」
何回もルミネを助けてくれた彼、もしもクラウスの立場だったら同じことは出来ないだろう
モヤモヤして仕方が無い。
「押してもダメなら引いてみろ....か」
おしとやかにしろってことなのかもしれない。
けど、それは出来なかった。
「無理よ。私には」
おしとやかには行きたくない。
おしとやかなんて、生きている感覚がしない....
ルミネは部屋を出た。
姿見鏡が笑っているように見えたのはきっと気のせいだ。




