真実04
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ルミタート歴 107年12月6日
もう、誰も使わない寝室だというのに埃1つないそこは‥‥居ないんだと、とても悲しくなる現実と戻ってくるという妄想が重なってとても複雑だった。
ー馬鹿。お母様はもう‥‥いないのに
あれから何年たっても、どうしても辛い。
本棚をあさっていたルミネは古びた本を取り出してパラパラと斜め読みをした。
ピタリと動きを止め、指で文字をなぞって呟く。ルイ・ヴィトンと‥‥
さらにページをめくるとページの隙間からペンダントが落ちる。
カランっとそれは1回床に強打して、バウンドするとルミネの足に乗っかった。
ペンダントを拾うと、それはかなり古いものだった。
サビが目立つ銀にはとある紋章が刻まれていた。
でもその紋章が何なのかルミネにはわからない。
薄れていてよく見えないって言うのもある。
ペンダントを開くと、顔写真もなにもなかった。
ただ、銀が広がるだけだった。
「名前‥‥」
もしかしたら後ろに名前が書いてあるんじゃないかって思い、裏を見ると、確かに書かれていたが薄れていてなにも読めない。
「時は金なり‥‥時間はお金と同じようにとても大切です。時はお金と一緒。ですがあなたは時間を壊そうとしている。それはとても危険だというのに、いいのですか?」
いきなり耳元で囁かれてゾクリと鳥肌が立ち、振り向くとこの間の黒いフードの男が立っていた。
「見るだけならまだしも、時間を変えようなど‥‥するならば今のこの時間は無くなります。もしかしたら‥‥あなたの大切な人、それとあなたが居ない未来かもしれない。それでも行くというなら‥‥」
「行くわ!!悩んで‥‥決めたことなの。この身が無くなっても‥‥私は彼の幸せを願ってるわ。」
「残酷なことでも受け入れる覚悟がおわりで?」
ルミネはゆっくりと頷く。
「うん。私は‥‥過去に行く。未来を変えたい‥‥」
「未来は決められています。変えられはしないでしょう‥‥」
「したいわ‥‥しなくちゃいけないの!この命、いくらでもくれてやるわ‥‥だから‥‥過去に行きたいの‥‥」
「‥‥‥‥その言葉‥‥お忘れなきように」
パチンっと指を鳴らすと世界が変わる。終わり無き闇が広がり、世界が一変する。
それはとても肌寒く‥‥闇に呑まれてしまったのではないだろうかって思わせるほどだった。




