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呪詛19

***


ルミタート暦 107年10月30日


今日は雨。

服が肌に張り付く。汗か雨だかわからない雫が頬を伝って下に落ちる。

雨の日はフードを被っていてもあまり意味がないと思い知らされる。


水を弾かず、吸収してしまうからだ。

そのため、髪がびっしゃりと濡れている。


髪が肌に張り付いて気持ちが悪い。


それでもどうしても行きたい場所があった。


あの森へ....


走って走って、息も絶え絶えで何回も転びそうになるがそれでも走る。

水たまりに思いっきり足を入れ、跳ねられてさらに足が冷たくなるがルミネは気にしない。


もう、手や足、身体全体が冷たくなっているだろう


「クラウス!!」


こんな雨だ。居ないと思っていた人物は、大きな木の下で雨が止み終るのを待っている。ずぶ濡れまではいかないが、ほんの少しだけ濡れていた。

どうやら木から伸びているたくさんの葉に守られているようだった。



「お前....どうして」


気付いたクラウスはルミネを見るなり目を丸くした


ルミネは立ち止まり、苦しそうに咳き込んだ。

しばらくうまく息が出来なくて喉を抑えているとクラウスは肩をすくめて自分が着ていたコートをルミネに羽織る


「あ....あり....が....」

「喋るな」


ルミネは頷いて、肩をさらに支えられながら木の下まで来る


やっぱり優しい....


クラウスは優しい。

ルミネはずっとそう思ってきた。

そんな彼が人を殺したなんて思えない。

いや、思いたくない


「心を許してしまった若者かぁ....」


やっと息が整い始めると言葉に出てしまった。

ニコニコ笑う狼に悪い者には見えないと思って話してしまった赤ずきん。

まるで、自分のようだと苦笑してしまう





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