第二六話 アンノウン 未知
今回は8,000字以上。
なんだかまた増えてきました。
「まさか、本当に役に立つ時が来るなんてなぁ」
「言うな、さらに萎えるだろ」
降り積もった万年雪のさらに下、地下奥深くに、彼らはいた。
黒ローブに蟲の仮面姿の一八人と、容姿はバラバラだが実力者という点では共通している軍人三人。グリーン・リバーとレッド・アースの混成チーム計二一人は、地下に造られた人一人が何とか通れるくらいの狭く天井の低い通路を縦列で歩いていた。
この通路はまるで人が素手で掘り進めたような自然な、悪く言うと手抜きもいいところの雑な通路だ。
決して元からあったものでも、自然の所業でもない。現在進行形で造られている地下通路だった。
先頭を進む魔法師が掲げている、薄いピンクの光をレーザー光線のように放っている煌びやかな短剣。
『潜蛇の牙』という武器で、光を土にあてると穴が開いていくという不思議な魔法が込められている。
危険なモンスターに遭遇した際、地中に避難するための緊急用アイテムだ。魔力と魔法性能の関係で、“潜行魔法”を使い続ける事は困難である。
対してこのダガーを使えば、掘り進めていくスピードこそ遅いが、魔力は消費しなくて済む。この点は大きい。
加えて地中は、空中以上に外敵が少ない。但し進行速度が遅くなるという無視できない欠点から、結局鳥車で進むという案が採用された。
彼らは特殊作戦部隊であり、しかも実力と実績を伴う部隊である。故に、そこらの部隊よりも装備は余程充実していた。このアイテムも彼らだからこそ支給された希少装備品である。
しかし、緊急用アイテムの出番が訪れるということは、あまり歓迎できる事態ではなかった。
いや、作戦前の想定よりも余程事態は悪化していた。
「それにしても、あの化け物は何だ?」
女好きとして知られるハボックがあの少女――――チラリと視界に入れた程度ではあるが、超の付く美少女だった――――を化け物扱いすることに、誰も疑問を抱かなかった。
生憎、アレを唯の少女と判断できる程楽観的な思考回路を持つ者は、この場にいない。
「さてな。兎に角、我らでは太刀打ちできん」
天下の精鋭であるレッド・アースを束ねるザカリー=メイクピースにしては弱気な発言と言えるかもしれないが、リーダーに欠かせないのは突撃精神ではなく危機察知能力だ。退くべきところは退くのが、長生きの秘訣である。
「あんなのが出るなんて聞いていませんよ。……情報部め、今度会ったら眉間を撃ち抜いてやる」
「なんにせよ、やることに変わりはないさ」
小声でぶつぶつ文句を言うノットを諌めながら、メイクピースは前を進むブキャナンたちを見やった。
「そうだろう?」
「あぁ、計画に支障はない。後はヤツの姿を捉え、発動させるだけさ」
ブキャナンが、正確にはブキャナンだけが振り向いてメイクピースを見つめた。
魔法師たちは先頭で文字通り道を切り開いていく者とブキャナンを除き、全員が各々の魔法媒体に魔力を込め、精神を集中させていた。
一般的に数人がかりで行う儀式系の魔法は、発動に時間がかかる。それは発動シークエンスが複雑であることもあるが、同時に術者にかかる負担も大きいためだ。そのため、まずは術者が儀式に耐えうる状態にならなければならない。
銃弾だけ綺麗に磨いても、媒体がボロボロでは暴発してしまう。そういったことにならないためには、術者自身の準備が欠かせない。
無論、最初から己の命を捨てる覚悟で儀式に臨むなら話は違ってくるが、現状、その選択肢は彼らにはなかった。
しかしそれは、儀式が始まるまではブキャナンと先頭を進む魔法師以外のグリーン・リバー組は当面、戦闘が不可能ということを意味していた。
だからこそ、事態は最悪なのだ。せめてここにいる全員が戦闘に参加できるのならば、あの化け物相手に一撃入れる程度はできたのかもしれない。
が、現状は土竜のように地中に隠れ、こそこそと動くほかない。
「ヤツが眠っている場所はすでに把握している。四人の犠牲が出たが」
フレデリック=ブキャナンは奥歯を噛みしめた。彼はプロの魔法師であり、自分たちが故国にとってどれ程の財産か自覚していた。
優秀な魔法師を育成するのに、どれだけの時間と資金と資材がかかるか、彼は嫌というほど知っている。
それを立て続けに失うのは、大きな痛手だ。
それは傲慢ではなく、事実だった。魔法師というのは、それほど貴重な存在なのだ。
魔法師の育成機関――――つまり魔法学院――――などが存在するとはいえ、そこに行く者全てが大成するわけではない。しかも、内戦中ということもあって中途半端に育成された魔法師が、前線で命を落とす事も珍しくはなかった。
魔法師になるには専門書を読まなければならず、どうしても学ある者でなければならない。
識字率が地球と比較にならないこの世界では、この時点で狭き門確定である。
加えて魔法師は未知の魔法を研究する研究者という側面も持つため、前線で戦闘に明け暮れるタイプの魔法師の数はさらに限られる。どちらかと言えば、学者肌の魔法師の方が多数派なのだ。
実はこの世界では、魔法師イコール戦闘職という方程式は成立していない。いや、正確に言うと、成立することができない。
それは戦術単位としての“魔法師部隊”の扱いづらさに起因していた。
火力部隊としては魔導砲隊に人材確保の面で劣る(魔導砲は訓練を受ければ新兵でも使える)し、下手すれば友軍を巻き込みかねない。
この世界には地球のように敵味方識別装置など無いうえに、基本戦法は剣や槍での近接戦だ。味方を巻き込む危険は常にあった。こうなると、おちおち火力支援もできない。
しかも戦力の集中は基本ではあるが、ともすれば貴重な魔法師を一挙に失う可能性もある。魔法師部隊は敵からしてみれば、真っ先に捕捉・殲滅すべき対象だからだ。
結界構築部隊としても、その場しのぎにしかならない。結界の破壊は攻撃をし続ければ良く、難儀ではないのだ。
しかも国軍部隊や戦術拠点の防衛を行える程の大結界となると、多くの魔法師を必要とする。
このように、魔法師のみでの独立部隊を創るメリットはあまりなかった。そのため、魔法師たちは小部隊を組み、歩兵部隊に付随するのが定石となっている。
グリーン・リバーは、魔法師のみの独立部隊の運用実験も兼ねているのだ。
そして言いかえれば、このような特殊作戦部隊でもない限り、魔法師のみの部隊の需要は殆ど無いと言える。
優秀な魔法師が戦時中では宝石よりも貴重という点は疑いようもない。いや、戦後も研究に新人の教育など、優秀な魔法師は就職先に困らないだろう。
魔法師のみで部隊を編制するメリットはあまりないが、それは戦闘魔法師に需要がないことを意味しないからだ。
「まったくです。この損失は大きいですよ」
先頭を進む魔法師が半ば愚痴るようにリーダーの呟きに答えた。
グリーン・リバーの総数は二九人。儀式の要を探すための先日の調査任務で四人が失われ、つい先程二人が殉職した。
これで残りは二三人。そして、今回の任務に参加しているのは殉死した二人を除いて一八人。もしこの一八人全員が失われれば、グリーン・リバーは消滅してしまう。
「増やすのがどれだけ大変なことか」
どうやら彼は同僚を失ったことよりも、戦力をどう増やすかが憂鬱らしい。
それは彼が考える事ではないのだが、彼自身、エリート魔法師の育成がどれだけ大変か知っているだけに、心中に暗雲が立ち込めているのだろう。
そんな態度を見て、コンラッド=ハボックは顔を顰める。
魔法師の言葉には、死んでいった同僚への想いなど感じられない。軍人としては正しい姿かもしれないが、気に食わないのも事実だった。
「おい、おま――――ん?」
そこまで言って、ハボックは後ろを向いた。それにつられる形で、彼の後ろ、即ち最後尾を歩いていたノットも、後ろを向く。
「……先輩、嫌な予感がするんですけど」
「奇遇だな、俺もだ」
ハボックは『血肉喰らいの斧』、ノットは『龍焔の重砲』を構えた。
それを感じ取り、メイクピースも鷹のように鋭い視線を後方へと向ける。
ブキャナンは精神統一を続ける部下たちを庇うように短杖を構えた。
ドゥン!!
そんな音が通路の奥――――数分前までは自分たちがいた場所から響いてきた。
軽い地響きに、パラパラと土が舞い落ちる。
しかも、一度ではない。連続で響き、しかもどんどん大きくなっている。
「モンスターか? この辺りは潜蛇の生息域ではないはずだが」
「……或いは、あの化け物か」
一行の間に緊張が走った。
そして、
「な、なんだぁありゃあ!?」
ハボックの奇声が、瞬間的に訪れた静寂を打ち消した。
奥の通路の天井、土壁、地面、要するに全方向から、一斉に大人の背丈以上はある長く、太い棘が飛び出しているのだ。
次々と不規則に棘が飛び出し、誰もいない通路を埋め尽くしていく。
もし、自分たちが歩いているところがああなれば……。
その答えは、もう少しでお目になれそうだ。
棘が伸びてくる場所が、どんどん近付いているのだ。
通路のスタート地点からハボックたちに向かって、確実に近付いている。
「走れ!!」
メイクピースの声を合図に、全員一斉に走り出した。
「“魔法具強化魔法”」
ブキャナンが短杖を振ると、先頭の魔法師が持っていた『潜蛇の牙』から放たれていた光がさらに強くなり、掘り進む速度が上がっていく。
「――――ゼェイッ!!!」
ハボックが渾身の力で愛用の斧を振った。
赤黒い血のような色の衝撃波が迫りくる棘を薙ぎ払う。
「ハボック、やり過ぎると生き埋めになるぞ!! どういう仕掛けか知らんが、あの棘、生えてきても通路が壊れる様子がない!」
メイクピースはハボックに指示を飛ばしつつ、内心で舌を打った。
おそらくあの少女、いや、化け物の仕業に違いなかった。
しかもどういうわけか、あの化け物は此方の位置を把握している。偶然とは思えないし、適当に撃ち込むだけならばもっと攻撃範囲の広い魔法を使うだろう。
それでいて、こんな回りくどい攻撃手段に出るということは、此方を殺すつもりがなく疲弊させるためか、地上へいぶりだすつもりか――――或いは単に、遊んでいるだけか。
前者にしろ後者にしろ、天下の特殊作戦部隊を舐め切っているとしか思えない。
が、それは莫迦の傲慢でも過信でもない。
自分と敵の戦力差を把握したうえで甚振る敵程、始末の悪いものはない、と自分たちの事を棚に上げて内心で地団駄を踏むメイクピースだった。
緊急回避としてここに逃げ込んだが、寧ろ狭い地下通路内はかえって戦いづらい。下手して通路が崩れれば、生き埋めとなってしまう。
が、あの化け物の視界に入るであろう地上に戻るのは余計に危険だ。地上にはあの化け物以外にも多くのモンスターが徘徊している。しかも、大物ばかりが。あの化け物に加えて他のモンスターも相手取るなど、命が幾らあっても足りない。
「わかっている、だが手を抜けねェんだよ! あの棘、一本一本がとんでもねェ硬度だ!」
「そうですよ、生半可な砲撃じゃあ……撃ち抜けませんって!!」
その声を合図に、ノットが構えた魔導砲の砲口から、紅蓮色のレーザーが放たれ、棘を吹き飛ばした。
土煙が周囲を覆う。
棘の脆い部分を瞬時に見抜き、ピンポイントで撃破したノットの腕は流石と言えた。
「“脚力強化魔法”」
一拍子遅れて、ブキャナンが今度は全員のスピードを強化する魔法を唱えた。
が、通路が掘り進められていく速度から考えても、棘に貫かれるかどうかギリギリの速度と言えた。
最後尾のノットに至っては、必死の形相でだんだん近づいてくる棘を破壊しながら、全力で走り抜けていた。
「目的地は近いぞ、それまで耐えろ!!」
「――――――――おしい」
ヒイロ=ウィルコックスは、小さく呟き、雪原に突き立てた杖を抜いた。
火と鉄。言い換えれば火と金属。より広義の言い方に直すと、火と土。この相反する二つの属性を司るヒイロにとって、地中の敵を探し出す事は難儀ではない。
ザク、ザクと雪原に小さな足跡を残しながら、ヒイロはゆっくりと歩いていく。
そんな彼女の周りには、彼女を喰おうとして命の灯を業火によってかき消されたモンスターたちの骸が転がっていた。
丘ほどのサイズもある“地鎧龍”、氷でできたボディを持つ“雪原龍”、赤茶色の毛に覆われた“雪獣人”など、何れも人間ならば数十人がかりで討伐するであろう、街に現れれば間違いなく天災レヴェルの被害が出る凶悪なモンスターたちだった。
しかしその出現に、ヒイロの眠たげな瞳が見開かれることはなかった。
そんな些事よりもはるかに興味をそそられる出来事が、現在進行形で起こっていたからである。
――――目的がある行動。
そう思い、ヒイロはトロンとしているオッドアイを僅かに細めた。
あの連中、唯逃げ回っているわけではない。そもそも、どんどん雪原の奥へと進んでいる。
しかしだからと言って、此方に反撃してくる気配はない。攻撃も、此方からの攻撃を防ぐ最低限のものだ。
無秩序な逃走でも、無謀な攻撃でもないこの行動。
それはおそらく、連中がここに来た目的でもあるのだろう。
「……ピクニックじゃあないだろうし」
ポツリと呟き、自分で言ってて阿呆らしいとばかりに首を左右に振った。
この醜悪なモンスターと歩くのに邪魔な雪と不味い溶岩を垂れ流す火山だけの場所に、彼らは何を求めているのか?
それを知るだけでも、大きな成果となるだろう。
ヘウレカたちがいれば連中をとっ捕まえて脳内を掻き乱して欲しい記憶だけを抜き取ることもできる――――対象は確実に死ぬだろうが――――が、生憎ヒイロにそんなスキルはない。
一発一発の魔法の威力が極めて高く、身体能力も高いヒイロにとって、拷問のような「殺しては拙い」任務は鬼門である。
それにヒイロ自身、捕縛や尋問の類はあまり気が進まない。
つまりは、相手を観察し続けるほか手はない。
「……? きた」
敵は、目的地についたらしい。
地上に出て、雪原を駆け抜け、火山岩が転がっている地帯に足を踏み入れていた。
あのまま走り抜けば、クリアレッグ火山の麓にある小火山の登頂につくだろう。
「……ん」
魔力の流れを感じ取る。
大勢の人間の魔力がごっちゃになったそれは、次第に一つの芸術作品のように一体化し、法則性を持った波へと変わる。
「大勢で……何かの、儀式?」
瞬間、この世界に来てから感じなくなって久しい、独特の空気がヒイロを襲った。
それは、上等な獲物が纏う空気だった。
「……ここだ、ヤツが眠る場は」
ブキャナンの言葉に、メイクピースたちは顔をあげて、龍の子供ほどのサイズはある巨岩がゴロゴロと転がる中でも、一際巨大な、歪な楕円形のような形をしている岩石を見上げた。
巨岩に半分以上は埋もれる形になっており、全部が出れば、恐らく並みの龍よりも巨大な姿を見る事になるだろう。それ程の巨岩である。
「本当にこれなのか? あの“白帝”が眠る場所は」
「間違いない。学者連中も皆認めている。だからこそ、我々が呼ばれた」
ハボックの懸念を、ブキャナンが一蹴した。
“白帝”。一〇〇年以上前に突如現れ、ローラムの前身となった巨大な帝国を滅ぼしたとされる伝説に残るモンスターだ。
山以上に巨大であることと、身体が白いということを除けばほとんど何もわかっていない。
北軍上層部は何を思ったのか、それを戦争のための道具に使おうと目論んだのだ。
そしてそのために、魔法師たちは送り込まれた。レッド・リバーの護衛と共に。
「かかれ」
ブキャナンの合図と同時に、精神統一を続けていた魔法師たちは、一斉に一つの魔法を構築していった。
「“大規模魔法儀式・絶対支配”」
キャリスタ=ベケットのような“契約”ではなく、“支配”。自我を奪い、制御する。
永い眠りから叩き起された雪原の災厄は、黄金色に光る瞳を見開かせ、咆哮をあげた。
眉の役割をはたしていた鱗は姿を変え、元の形を取り戻していく。
バサリ、と音をあげて、蝙蝠のような、しかし桁違いに巨大な翼を広げた。
力強い、柱のように太い二本脚。
長い首の先には、白く輝く鱗に覆われた龍というより蛇を思わせる巨大な頭。額には、白い鏡のような宝石が埋め込まれている。
そして長く伸びた尻尾の先には、もう一つ、まったく同じ頭がくっついていた。
もう一つ咆哮をあげたそれは、みるみるうちに全盛期の巨体を取り戻していく。まさしく、「山」と表現するに相応しい巨体であった。
先程ヒイロが一撃で沈めたグランド・タンクドラゴンなど子供のように見える程の、荘厳と呼べるまでに巨大な身体。
畏れられた災厄が、蘇った。
「…………ん……?」
疑問形と共に小首を傾げながら、ヒイロは前方で天に向け咆哮する巨大な蛇とも蜥蜴ともつかないモノを見上げた。
「“双頭竜”……?」
その見てくれは、ヒイロもよく知る極寒の僻地に住まう上級モンスターに酷似していた。
しかし、ヒイロが知るアンフィスバエナは血を吸ったようなルビー色のボディを持っているし、何よりサイズが全然違う。彼女が知るアンフィスバエナは、アレより一回り以上小さい。
「亜種か何か……?」
そのようなモンスターをヒイロは知らない。
「……やっぱり」
ヒイロは五ミリほど表情を歪めた。
此方が知っているワーカーが、この世界にはいない。ならばその逆――――此方が知らないモンスターが、この世界に生息している可能性も当然ある。
しかし、実際に出てこられると厄介だ。ひょっとすれば未知の神格級モンスターという面倒極まりないモノもいる可能性すらある。
これでまた、愛するカーキの心労の種が増えてしまう。そう思うと、ヒイロは脳が煮え滾るような感覚に襲われた。
――――消してやる。跡形もなく。
そんな短絡的な結論をはじき出したくて仕方がない己の頭を振り、ヒイロは眠たげな表情を浮かべたまま、小声で呟いた。
「…………殺す」
平淡な声が、僅かに強くなってきた風に乗って拡散する。
しかし、直ぐに殺すのもそれはそれで問題だ。
あの「エセアンフィスバエナ」の情報を集める必要がある。可能な限り、詳しく。
ふぅ、とヒイロは息を吐いた。
それもまた、彼女の苦手分野だ。
消し飛ばせれば楽なのに、それができない。
目を瞑り、軽く深呼吸する。
――――やるか。
そう思い、目を開けようとした瞬間。
衝撃とともに、ヒイロの小さな身体が吹き飛ばされた。
次話より、本格的にヒイロの戦闘シーンを書いていきます。
対モンスターがメインとなる、初の戦闘シーンです。
彼女の戦いを上手く書きたいと思います。
御意見御感想宜しくお願いします。




