表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/171

攻略方法

一週間を掛けた準備を二人だけでしてきたのには、フォンスとの約束だけでなく、シャアリィの術式の秘匿のため。

特に秘匿しておきたいのは、勿論、フローズン・キャノンである。

最大破壊力ならば、かなり大規模な城の城壁でも破壊可能だろう。

正体がバレたらシャアリィこそ、ネームド指定されかねない。


「今回に限っては、初手からフローズン・キャノンを使うのは正直、避けたいとこだよな」


今回は魔力回復剤も持参しているが、正直、此処で使いたくはない。

シャアリィには三本渡してあるが、一瓶で銀貨50枚の消耗品のくせに魔力の回復は、僅か一割程度、しかも、再使用は一時間不可。

アイシャの予想では自分の斬撃が通るのは、足と柔らかな腹部のみ。


「まぁ、私達の技術やスキルじゃ、千本足を一箇所に留めるなんて出来ないからね」

「手数頼りの消耗戦だけど、それじゃあシャアリィの魔力が持たない」

「穴に一発、緩めのウォーター・キャノンをぶち込めば空気を吸いに巣穴から出るんじゃないか、と」


魔物であっても多くの場合呼吸は必要だろう。

単純に驚いて巣穴から出てくる場合も考えられるし、フローズン・キャノンよりは魔力の消耗も少ない。


「んで、出てきたら、私が兎に角、足という足をぶった切り続ける」

「上手いこと腹を上に向けられれば、アイス・ランスなり、ストーン・バレットなり、ぶち込んでくれ」


シャアリィが最悪の展開をアイシャに問う。


「もし、仮説みたいに三匹居て・・・全部、一度に出てきたらどうしようか」


アイシャの顔から表情が消えて、一言、漏れる。


「撤退」


ただでさえ巨大な相手と戦うのに、完全に独立した三体を相手にするのは無謀過ぎる。

そこは迷わず撤退すべきだ。


「二体なら?」


アイシャは立ち回りを想像する。

シャアリィは卓越したダガー使いだが、パワータイプとの相性はすこぶる悪い。

それも弱点がわかり辛い非人間型のパワー系の場合、シャアリィが取る手段は恐らくアイス・ブラストかアイス・ウォールからのストーン・バレット。

そのコンビネーションならば、まだ、余力も残したまま戦闘を持続可能だろう。


「相手の動き次第だが、直感で判断してくれ」

「私はどんな場合でも、この地形なら戦闘離脱くらいは出来る」

「シャアリィがヤバいと判断したら、私に構わず、即、戦域から離脱しろ」

「繰り返すが、その場合、私が重傷状態でもない限りは、即離脱だ」


シャアリィはニヤリと笑って応じる。


「了解!」


早朝の山の気温は、まだ、それほど高くはない。

涼やかな風が吹く山間の一角で、レリットランス史上稀となるネームドハントが始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ