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手順通りに

ザックの死はレリットランスのギルドに大きな影を落とした。

数的な損失で言えば、クラス3が二名、クラス2が二名。

だが、ザックパーティはリーダーを失い壊滅的なダメージ。

他のパーティからも浅瀬で十分に稼げる北部ナセルバ迷宮への離脱者が相次いだ。


今のレリットランス迷宮最深部付近は、難攻不落の様相。

魔石の供給自体は、他のエリアから採取出来るため大きな影響はないが、迷宮としての魅力は半減している。

レベル100以上だったザックの死から推定した最深部の攻略難度は、レベル135。


もし、今現状のまま、攻略を決行するならば、レベル90以上の中・長距離術式或いは長弓士で最低十名が必要と算定された。

有効な手段は、ザックパーティがやっていたように、地道にガーゴイルを減らすことだけだ。

長い時間を掛けて迷宮が生み出す魔法生物であるガーゴイルの数は、簡単には増えはしない。

問題になっているのは、ガーゴイルを駆逐しても、その魔石を回収する時間がない為、冒険者は無給に近いこと。

つまり、余程裕福なパーティか、最深部攻略を前提としたパーティにしかガーゴイル駆除の恩恵がないことだ。


それに現状を放置したとしても、レリットランス迷宮管理ギルドには大きな損害はない。

旧迷宮側でもシャアリィ達が採取した程度には魔石の供給は出来る。

それがあれば、迷宮街全体での大きな物価高騰は免れるという計算も成り立っている。

旧迷宮側が見直され活性化するのであれば、ルーキーやクラス1の冒険者にとっても潜りやすくなり、事故も減るのだ。


シャアリィとアイシャにとっては、どちらにしてもやることは変わらない。

が、旧迷宮の活性化という意味では、ギルドからの期待は大きい。


「アース・ワームでのレベル上げもそろそろ厳しくなるから、旧迷宮の奥側に狩場を変えよう」

「実入りも、虫系の魔石より亜人や魔法生物の魔石の方がかなりいいからね」

「シャアリィの装備更新も視野にいれて考えれば、稼げる時に稼ぐのは必要だし」


アイシャの示す道は、納得できる理由があるのが良い所だ。

そうでなくともシャアリィは、アイシャの提案を承服出来ないと思ったことはない。

思考停止でなく、間違っていたとしても試行錯誤と思えるからだ。


何時だってシャアリィが提案すれば、必ず、それについて考えてくれる。

何一つ頭ごなしに指示するようなことはない。

そういった生真面目さが、アイシャの美徳なのだろう。


「このまま旧迷宮の奥に行くと、どんな魔物が出てくるのかな?」

「あんまりキモくないやつがいいんだけど・・・まぁ、どうせ狩る時はグロは避けれないから一緒か」

「手順通りに進めて行って、あと、どれくらいかな」

「私達がガーゴイルを殲滅する日」


アイシャは珍しく首を撚る(ひねる)。


「んー、今の所、全然、先の話だとしか言えないね」

「現地も見たことないし、数字だけでいい加減なことは言えないし」

「でも、私達がちゃんと手順を踏めば、この迷宮を踏破するのは、私とシャアリィだよ」

「この迷宮に大規模な部隊が派遣されてくるような理由はないからね」


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