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33 崩壊

俺とリリス、バッシュとレイヤ、あとは今回騎士団から選抜された2名の騎士と、教会のリリス付きの者2名が付き添っている。

8名パーティでコート国に移動している。

谷を出て22日、すでにコート国の土地に入っているのだが・・・


「荒れてるな・・・」

「酷いわね」


通過する村や町が廃墟になっている。

人もいる様子は無い。

(どう言う事だ?)

とりあえず首都センシルを目指し馬車を進める。



◾️◾️◾️



ベルト王子は渋い顔で城門の上から扉に群がる人を見下ろしている。

「コート国の民か?」

「100人は居ますな」

「身分を確認し一般民なら城内に入れろ!」

「よろしいのですか!」

「どこの国の者だろうが、民に罪はない」


「それよりクドー剣者様、あの砂煙は何でしょうな?」

「まぁ、敵であろうな」

「騎士団そろえ!出るぞ!!」

「ベルト殿、俺も乗っけて行ってくれるかな?」

「もちろんです、剣者様」


城内で王族を護る宮廷騎士団チャリオット30騎が揃った。

お揃いの白い鎧が映える。

「駆けろ!」

後部の煙に向かって走り出した。


「止まれぇーー!」

チャリオットが止まり砂ボコリが舞う。

「何だ?」

前方から来るのは人の様な者達だ。

亜人種とは違う何とも肌色が悪い者達だ。


「あれは死毒人(シドクビト)か?」

「そのようですが、いささか多すぎますな」

宮廷騎士団長が厳しい顔をして光剣を出した。


稀に現れ人を喰らうと言う魔物?だ。死毒人と呼んでいるが四つ足も確認されている。話しには聞いていたが実物をみるのは初めてだが・・・

(向こうの世界に居たアイツらと、どこか似てる気がするが・・・)


『工藤おしい!』

(ん、ゆうこりん様か?)

(おっ!俺も聞こえるぞ)

『工藤とナガトには聞こえるわよ。アレね貴方の世界に居たオリと構成してる物はほぼ同じだけど、ベースがこっちの生物なのよ』

(取り込まれてるという事か?)

『混ざっちゃったって感じね。もう戻らないけどね。あの入り口の輪の近くに生物がいると、向こうの邪気と混ざられちゃうのよ。生物を近づけちゃダメよ』


(魔封の袋なら大丈夫なのか?)

『数日は大丈夫よ』

(そのまま袋に入れるとどうなるんだ?)

『向こうの世界との穴が塞がってフィルター効果が無くなるから両世界共倒れね。いえ、正確に言うとこっちの世界は確実に終わりね』

(向こうの神はまた他にフィルターを作れば良いからか?)

『そう、それにウチの世界のようなフィルター世界を別に4つ持ってるから、メインの世界は多分何とか大丈夫だと思うわ』

(なるほど)

(では、今のこの世界の状況は?)

『馬鹿な王がベルトのように着けてるわね。それによってフィルターが塞がって詰まっては感じね』


(死毒人ってのにならないのか?)

『詰まって邪気を撒き散らしてるから国の人間はなってるわね、本人は普段から身体防御の魔法陣を縫い込んだ下着を着てるから影響は少ないようね。まぁでも、おかしくなりつつあって凶暴性は上がってるけど』


(最悪だな)

(長期の殲滅戦になるな)

『とりあえず輪を取り戻してちょうだい!みんなにもこの話を伝えといてね。あと光剣は効果無いから注意してね』

(承知)

(了解)


宮廷騎士団長に光剣が効かない事を伝えると、全員急いで実剣を取りに行った。

さすがに宮廷騎士団なので儀礼の為、実剣は持ち歩く癖があったのは良いのだが・・・

その剣がゴテゴテと派手だ。装飾で無駄に重かったり、装飾が邪魔そうな剣が多々見られ残念だ。

とりあえず我々はここで奴らを食い止める!

ベルト王子が騎士団を鼓舞していた。




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