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3 逃げるが勝ち

(こりゃマジで痛え・・・)

馬車に揺られながら屋敷へと戻る。屋敷の別門から入るとすぐ三男専用の屋敷がある。ここは祖母が晩年使っていた屋敷だった。


2日ほどかけて客間に金目の物を集めた。

セバスに商人5人の商人を呼ばせ競り合わせ現金化した。贅沢をしなければ3年ぐらい生きて行けそうだ。

少し現金を残してあとは希少金属と宝石に交換した。


出て行く期限まであと7日ある。

一応セバスに俺に付いてくるのか聞くと付いてくる言う事だ。(それが仕事だからな)


報酬代わりに宝石を1つ渡し。

明日、小型の馬車を準備するように指示する。

「3日後の朝4時に国を出るぞ」

屋敷の使用人達に聞こえる様に言う。

「期限まではあと7日ございますか?」

「この国には色々ありそうで居たくないからな」

(まぁ、この傷が悪化したと言う事にして、葬り去る予定だろう)


「御者は私にお任せください、行き先はどちらでしょう?」

「出発の時に言う。明日は馬車の試し乗りだ8時に来い。弁当と釣竿を用意しておけ、セイシン湖まで行くぞ!」

「かしこまりました」

(侯爵様に連絡しておくか)


◾️◾️◾️◾️


「ナガト様おはようございます」

「おはようセバス、荷物はこれだけだ」

革のナップサックを渡す。

「かしこまりました」


セバスが選んだのは丈夫な実用性を重視したかなり小さい馬車で、コレは祖母が特注で作った物らしい。超小型だが超大型車輪の異形だがコレがなかなか乗り心地も良く軽いので、馬も疲れる事無く普通の馬車より1時間も早い2時間ほどでセイシン湖に着いた。

この湖の奥、新生の森と呼ばれる場所をショートカットすると一気に国境だ。道はちゃんとあるのだが魔物がとにかく多い為、行く者はほぼ居ない。


国王からの見張りも何人か付いて来ている。あらかじめ湖に潜んでいる者も居る。

(数が多いな?スキあれば暗殺を狙ってるな・・・さて腹を括って行くか)


「セバス、俺は新生の森を突っ切って国境に行くつもりだ。お前はどうする?」

「従者ですからご一緒しますよ?」

セバスは周りの茂みや木々に向かって鋭い視線を送りながら答える。

「では、森に突っ込め」

「かしこまりました」


湖の奥に行きそのまま手入れされて居ない道へと馬車を進める。

馬車の速度を少し上げると焦った暗殺部隊は、もう隠れる事を辞め街道の真ん中を走って来る。

正面から熊の魔獣が現れた。 


「ダークネスベアです!」

「チッ、いきなりかよ!セバス横を抜けろ」

「無事では済みませんよ!」

「森を突っ切るんだから、こうなるのは分かってるんだ行け!」

だが止まった・・・馬が震えて動かない。

(動力が発動機じゃ無く馬なんだからな、そりゃそうなるか・・・)

ダークネスベアが雄叫びを上げこっちに走ってくる。

(やはり森を行くのは無謀過ぎだったか・・・)


・・・・・?


馬車に見向きもせず、後ろの暗殺部隊に襲いかかっていった。

「セバス進め!」

急ぎ走り出したがすぐに狼に囲まれる。

「グサロボですな」

馬は止まる。

狼の魔獣は馬車の周りを一周すると後ろの暗殺者に向かって行った。

「どう言う事かな?」

「・・・・わかりかねます」


その後何事も無く、10時間後に国境に到着した・・・







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