28 使徒
シエル侯爵が俺が触れたステイタスボートを見る。
「名前は読めませんが、確かに【高位種族・女神の使徒】となっております!」
「女神様もおっしゃっていたし間違いは無い」
「これ以上の身分の保証人は居ませんからな」
王とシエル侯爵は納得している。
「聖女リリス、女神様に祝福を受けたようだから、ステイタスの再確認をしてくれないか?
「はい侯爵様、私もどう言う意味だかさっぱりで・・・」
(俺は何となく分かったけどな・・・)
リリスが水晶に手を触れると文字が浮き上がる。
属・【人】(女神の祝福済み)
位・【聖女・ツガイ】(使徒の妻)
名・サエグサ・リリス
(やはりこういう事か!あの駄女神・・・)
『!!』
「しっ、しっ、しっ、使徒様の・・つっ、つっ、妻*〆*€#」
リリスが真っ赤な顔をしてアウアウしている・・・かわいそうにショック過ぎて言葉になっていない・・・
レイヤとバッシュに「良かったね!結婚おめでとう!」っと言われ、両手を前に出しさらにアウアウして歩きまわっている。
「さっ、さっ、サエ、サエグサ、リリスって*☆€*」
(リリス、ゾンビのようだぞ・・・)
教会の聖女様だったのに、いきなり上司のパワハラで結婚だからなぁ・・・ゆうこりんの所はマジでブラックだな。
レイヤに手を引かれ俺の横に座らせられた。
「リリス駄目よ!ちゃんと旦那様の側に居なきゃ!」
リリスは俺の顔を見上げアウアウ言っている。
まぁ向こうでは結婚したけどすぐに死別しちゃったしな。そう考えるとありがたい話しなのかも知れない。
(そう言えばリリスは死んだ妻の小夜と何処となく似てるかな?)
ん?っと言う事はゆうこりん様には感謝か?でも何か素直に喜べ無いような・・・
とりあえず、リリスの左頬に手を抑えて口に誓いのキスをする。
「リリス末永くよろしくな」
「きゃー!人前で!リリスやるぅ!」
「アワアワ*€#〆*☆・・・」
レイヤに突かれたリリスは、真っ赤な顔をしてそのまま恥ずかしさで気を失った。
しょうがないからそのまま、膝の上に寝かしておいた。
「教会の教皇派は暗部で調べます。しばらくは反教皇派でまとめましょうか?」
「シエル侯爵、リリスに仕切らせます。文句は言わせません」
「それが一番ありがたいですな」
「ナガト王位継承権はどうする?」
「もちろん不要です」
「では、シエル宰相、王族でもあるしサエグサ公爵とするか?」
「そうですなそれで国家をサポートしてもらえるとありがたいですな。先ほどシミシト公爵の領地でやらかした子爵達の領地の何処かにしましょうか?」
「領地は不要ですけど?」
「正直さっき反逆で捕まえた、ナオ子爵隣と隣のミノコ子爵の領地に入って欲しいのです。あそこはコート国と接しているので何かと不安なのですよ」
「それは何処らへんですか?」
「今お住まいの谷からフギ町までです」
「ああ、そこなら逆に有り難いですね。分かりました大丈夫です」
では、そこの領地はこれよりサエグサ公爵領とする。
シミシト公爵領は国が召し上げる。
「うむ、頼んだぞ息子よ!」
「はい、あと我々は支配者の王冠を追います」
(息子よ!って突然なおっさんだな!)
「ナガト!俺達も行くぞ!」
ベルト王子とバッシュとレイヤが申し出る。
「ベルト兄上はこっちの軍の指揮を取って欲しいのです、国境に配置して軍を展開していて下さい。ずいぶんとコート国の軍隊が入っている気がします」
「むぅ、確かに・・・それにしても兄上か・・・頼もしい弟が出来て嬉しいぞ!」
(まんざらでも無いらしい・・・)
「ナガト私もベルト王子と国境に居よう」
「工藤さんありがとうございます」
「出る前に谷に寄って行って剣を持って行った方がいいな、もう出来ているだろう」
「了解です!」
リリスはちょっと前から目を覚ましていて、膝の上で真っ赤になって丸まっている。
「リリス、聞いていたな?教会を御するんだ。できるな?」
「はい・・・サエグサ使徒様?第二王子様?何とお呼びすればよろしいでしょうか?」
「はぁ?やだリリス何言ってるのよ!貴方もサエグサなのよ?あんた妻なのよ?そこは「分かりました旦那様」でしょ!はい、やり直して!」
「へっ?へうぅーー」
「当たり前でしょ?妻にサエグサ使徒様とか言われたらショックでしょ!は・や・く!」
「わっ、わっ、わっ、分かりました・・・だっだっだっ・・・はうぅぅーーー」
ボソッ・・
旦那さま・・・
「はぁ?聞こえ無いわよ?リリスはサエグサの事嫌いなの?あっリリスもサエグサだからこれからナガトって呼ぶわね?どうなのよ!もしかして嫌いなの?」
「もっ、もちろん、大好きです!ナガト様をお慕いしています!」
「あら、皆んなの前で大胆ね!」
「見せつけるわね!」
「ほう!」
「なるほど!」
「はうぅーーーアワ、あわわわ・・・・」
「良くできました!でもリリス、ナガト様じゃ無くて旦那様でしょ?気をつけなさい!」
さらにレイヤにからかわれ、リリスは真っ赤になってアワアワ踊っていた。
後にこれは幸せになった聖女にあやかって、アワアワ踊りと名付けられ、頬を紅で赤く塗り結婚式で幸せを呼び込む舞として踊られるようになる。




