19 侵入者
森を進み2日経った。
この先に古代の遺跡らしき柱があるらしい…
あれか?
5メートルぐらいだろうか?
直径も1メートルぐらいある柱だか蔦が酷く絡まっている。その周りを見覚えのある鎧を着た騎士団が、柱を囲んで周りの蔦を落としている。
それを椅子に座って見ているヤツに見覚えがあった。第二王子のアルノだ。
地味に嫌なヤツだ。小賢しく悪知恵が効く兄貴の腰巾着だ。
「ここはダジュール国だぞ?コート国の奴ら無許可立ち入りは問題だな」
バッシュ騎士団長が憤っている。
憤るバッシュ騎士団長をベルト王子がなだめる。
「まぁまて、一応相手は大国だ、話だけはしてみる」
「そこの者!我はダジュール国騎士団だ、我が領内で何をしている!」
「黙れ!我はコート国の第二王子コキーユ・アルノだ!こっちの国には話は通しておるゆえ退がれ!」
「我はダジュール国ベルト王子だ。そんな話は聞いて居ない!」
(ちっ!ややこしい奴が出てきたな、ベルト王子とは・・・こう言う奴らが寄らないように、野党の格好をさせて配下を散らしといたのだがな・・・)
「黙れ!たかが小国王子の分際で我に逆らうのか?」
「それと、コレとは別であろう?侵略とみなすが?」
「良いぞ、我が国と戦さをしたいと言う事だな?ダジュール国の宣戦布告だな?」
「そうは言っておらぬ!」
「では退がれ!・・・ん?ちょっとまて!そこの女2人は我の世話をさせるから置いて行け!可愛がってやる」
「侯爵家の者と聖女様に無礼であろう!」
バッシュ騎士団長の顔が怒りで真っ赤だ。
「ほう!それは良い。淑女だろうが聖女だろうが、脱げば同じだがあの泣き顔が良いからな!」
思い出した、長男と次男の王子は女好きで、とくに次男の方は残虐な趣味があって奴隷の女を何人か殺している。
レイヤと聖女リリスは嫌な顔をしている。俺はそっとマントの中で刀を抜いた。
アルノは立ち上がりレイヤとリリスに近づいた。
「そこの女!我がさっそく可愛がってやるから有り難く思え!」
リリスを見る目が血走っている。アルノの好みのようだ。リリスは真っ先になり震えている。
リリスの腕を左手で掴み無理やり引き寄せ、右手で頬を殴ろうとした。
頬を殴ろうとした手を受け止め、リリスを掴んでいる腕にナイフを刺す。
リリスを掴む腕が外れた所でその腕を肩付け根からサクッと斬り飛ばした。
「うっ、ぎぁぁーーー!うでぇぇ!ぇーー!」
血を吹き出し転がりまわる。
教会の者らしい従者がヒールをかけるが、傷は完全に塞がらない。
リリスが仕方なく魔法をかけ血は止まった。
「下郎が!俺の腕を!コイツを捕らえよ!」
左手で俺を指挿すと同時に、その左手を下から斬り飛ばした。
「えぎぁーえっ!ぎぐぅぎっぁーーー!い、いでいでぇー!」
アルノは地面を転げまわる。
コート国の方から身体の騎士が出て来た。
コート国の騎士団副長だ。
「貴様!尊い王族の血をぉーー!」
俺はコート国の副長の心臓にナイフを投げた。
投げたナイフは心臓には刺さり副長は地面に自分の血をたっぷり吸わせ崩れおちる。
副長の心臓からナイフを抜きアルノの両脚に投げる。
アルノはションベンを漏らし泣き叫んでいる。
「やめで!やめでぐれぇ!」
上半身を起こし命ごいをしている。
「サエグサこれはまずいぞ!」王子と騎士団長が俺を止めようとする。
俺はアルノに近づき、下からすくうように剣を振った。
アルノから首が離れ転がる。
そのまま蔦を剥がしている騎士団に切り掛かる。
何人か逃したがほぼ切り殺した。
「サエグサ!何で事を!」
「こっちの方は副団長では?国際問題だぞ!」
「黙って居れば何も起きませんも。向こうも非公式ですから訴えられませんよ」
「それはそうかも知れないが、後々遺憾を残すだろ!王子だぞ!」
「逆に王族を出すぐらいなのですから、そのぐらいの覚悟はしているでしょう。何かあったら剣者従者のミカサの独断暴走と言えば良いです」
俺は震えているリリスの元に歩いて行く。
「大丈夫だ」
リリスの頭を撫でてやる。
「もぅ、サエグサ様!子供ではありませんから!」
真っ赤になって下を向いている。
(ヤバい怒っちゃったか?デレてるのか?うーん・・・分からない・・・)




