18 森の奥へ
『大体、あのコート国のキリク王は欲の塊なのよ!あいつは昔っからああだから。ダジュールのロベル王の爪の垢でも煎じて飲ませたいわよ!』
ゆうこりん様の愚痴はまだ終わって居なかった・・・
(で、ずばりコート国が犯人なんですね・・・王と顔見知りですか?)
『王位に就く時は私が降臨し許可を出すからね』
(じゃあそんなヤツを王にしたゆうこりん様の責任じゃんか!)
『だからあなたを遣いに出してるんでしよ!大体あそこの王妃ナタリに長男のカランと次男のアルノ、王族全員ムカつくのよ!』
(えぇ!!俺も王族の血を引く三男何だけど?)
『違うわよ?血は引いてないから安心して』
(えっ!?…いやいや、それを聞いて内心穏やかでありませんが?)
『人質に取られたダジュール家の第二王子だけど?一部の者しか知らないけどね、問題児を元の国に返却しようとしたのよ』
(目の前の人兄なの!?)
『そうよ?でもナガトと混ざっちゃってるから、もうなんか微妙よね』
(それ!あなたがしたんですよね!自分で解決すれば良いじゃ無いですか?神でしょ?もしかして駄女神ですか!!)
『駄女神ってなによ!失礼しちゃわね!アンタねぇ、いちいち降臨してらんないわよ!勉強が忙しいんだから!使徒なんだからア・ナ・タが対応しなさいよ!じゃね!』
「おい!ミカサ?」
「大丈夫か?」
ゆうこりん様と脳内トークが弾み、固まって居たようだ。
「すまない、ちょっと疲れが一気に出てぼーっとした、頭痛が少しするが大丈夫だ」
「すまんなそんななのに手伝ってもらって」
「手だれは1人でも欲しいからな、ましてやクドー様の従者と出会うとは運が良い」
(そりゃそうでしょうよ。偶然じゃ無くて、女神ゆうこりんの仕業だからな!)
「私も皆様と知り合えて良かったです。何せ谷から出ないもので」
「では今回は何故フギ町へ?」
「鍛治屋のギムさんとクドー様のお使いです。生鉄を買い付けに来ました」
『おぉぉーー!』
「?・・・何か?」
「鍛治師のギムと言えば高名な鍛治師だからなぁ。彼の打つ刀は我々騎士の憧れだからな」
「光剣が主流で、実剣は見向きもされないって言ってましたけど?」
「ギムのは別格だよ、注文しても彼の認めた者にしか打だないからな。そう言う俺も「あと3年後に来い」って言われて打ってくれなかったよ」
「バッシュ騎士団長でこれだからね」
「そうなんですね・・・あれ?」
「どうした?」
「いや、これギムさんの刀です・・・」
俺は腰の脇差を見せる。
『!?」
『えぇ!ほんとに!?』
王子は脇差を抜く。
『うおぉーーー!』
ダマスカス模様が刀身に浮き上がる。
こっちの世界は素延べの剣しか無いので折り返し鍛錬は衝撃らしい。
「ミッ、ミカサこっ、コレはどうしたんだい?」
「・・・ギムさんが好きなの持ってけって・・・」
「すっ、好きなの持ってけ・・・ってウソだろ・・・」
全員口を開け絶句してる。
(ギムさんて凄いんだな・・・鍛治屋のおっさんかと思ってたよ・・・)
「君はこの刀をギムから与えられたと言うだけで、信頼する者に値する」
「・・・はぁ、ありがとうございます?」
「なぜ疑問系語尾上げ・・・」
「生鉄をそんなに買うって事はまだまだ現役だね」
「そうですね、楽しそうにやってますよ」




