16 配下が増えました
セバスは馬車を操らながら鼻歌を歌ってご機嫌だ。俺がセバスの仲間達に教えた料理が2日後には大人気になり、忙しすぎて嬉しい悲鳴が上がっているそうだ。
揚げ物系だから今後はみんなで作り方の共有もして行くとの事だ。
みんなが幸せで良かった。
「旦那様、一つお聞きしたい事があるのですがよろしいですか?」
「ん?何だ?構わないぞ」
「・・・・あなた様はどなたですか?」
「・・・・」
「明らかに違いますよね。勘違いなさらないで下さい決してナガトの従者を辞めたいとかではありません。ただわからないの怖いのです」
「・・・・さすがに隠しきれないか。わかった、他言無用だ」
「決して話しません」
俺は女神のミスで死に異世界から精神だけこっちの世界に来て、死んだ三男と融合し記憶も受け継いだ事を話す。年齢は37歳。剣者様と同じ世界から来ている事も話す。
「なるほど剣者様と同郷でございましたか、それで旧知の間柄の様な距離なのですね」
「そう言う事だ、向こうでは剣者様とは別の流派の剣を学んでいたよ」
「剣者様の技のフィーア・トーア・クンストとはどう言う意味ですか?」
「[四門の技巧]と言う意味だな」
(向こうの世界では四門と言えば朱雀・青龍・玄武・白虎の東西南北を指すが何か由来があるのだろう・・・)
「どういった意味でしょうな?」
「さぁな、それはわからないな」
「さようでございますか」
「ところでナガト様は人なのですか?」
「人だけど?どう言う事だ?」
「いえ、女神ゆうこりん様の使徒となられて、先ほどの様に繋がっているのでおそらくは「人族」では無いかもしれませんが?」
「・・・それ、ほんとに?」
「たぶん・・・」
(何て事してくれるんだよ!そんなのより分かりやすくチートくれよ!あの駄女神!)
「・・・・・すまんセバス、それちょっと今は考えない事にして良い?」
「はい、仰せのままに。このセバス一生お仕え致します!ナガト様が料理を教えた者共も、全員忠誠を誓っております。引退したとは言え暗部の者自ら忠誠を誓うなどあり得ません。これもナガト様の得の高さでございましょう!」
(セバスがめちゃ張り切って居る・・・)
「おっ、おう!これからもよろしく頼むよ」
「はっ!かしこまりました!」
◾️◾️◾️◾️
コボ村へ向こう途中、天下の街道に人の悲鳴が起きる。
「セバス何だ!どうした?」
「野党っぽい格好ですが・・・違いますな。訓練された者達ですな」
貴族であろうパーティーが、20人以上いる野党?に襲われている。
奥には馬車が5台ある。
「あのお方達は!?」
「セバスの知り合いか?」
「いえ、青い鎧の方は騎士団長の青騎士バッシュ様、奥にいる銀の鎧がベルト王子、回復防御魔法をかけているのが聖女リリス様、光剣を持って盾に魔力を送っているのがシエル侯爵家の長女レイヤ様です」
「レイヤ?」
「ナガトさまの婚約者ですね」
「今となっては候補な、候補、婚約者かもしれ無い?程度だな」
「聖女はあんな魔法使えるのか?」
「聖女さまは特別ですね」
「聖女など「位」の付く者は専門魔法が使えます」
「レイヤ様の盾に魔力を送るなども、かなり高等な技術です」
「何でこんな所に、国の重要人物が居るのかが良く分かりませんが」
(さて、困った助けに入るべきなのだろうか・・・)




