Lv2: 意識するだけで緊張してしまう。相手に気づかれないように頑張るが、挙動不審。
美しい森の中に佇む、古代の魔法の痕跡が残る壮大な屋敷。その周囲には色とりどりの花々が咲き乱れ、恋愛にまつわる魔法のエネルギーを感じることができる。ここには、恋愛大魔道士リアジュウの屋敷があり、一級恋愛術師試験説明会場として知られている。
スライム君、聖女のわたし、そして勇者の二兎の三人は、一級恋愛術師の資格を取得するためにエントリーを進めていた。
「エントリー完了と…ス、スライム君とわたし…スライム君?これでいいかな?」と、少し不安そうに確認するわたし。
「おいおい、愛耳、おれもちゃんとエントリーに入れてくれよ」と、勇者の二兎が不満そうに言った。
「じぶんで書いて!」と、わたしは彼を軽く叱る。
「エントリー完了しました、勇者様、聖女様、ドブスライムですね」と受付のエルフが確認すると、わたしの怒りが爆発した!
「スライム君だよ!いいなおして!失礼よ!はぁはぁ!」わたしの声は周囲に響き渡った。
「スライム君でいいですね。お客様おちつきください、挙動が不審です。」受付のエルフは冷静だ。
「ご、、ごめんなさい、、つい。。」てへへ
彼は、少々面をくらっていましたが、すぐに屋敷の会場に案内してくれた。
会場に着くと、広々とした大広間が広がっていた。大きなシャンデリアが輝き、壁には恋愛に関する美しい絵画が飾られている。参加者たちが和気あいあいと交流している様子が見受けられたが、わたしはその光景に緊張してしまった。
「み、みんな洗礼されてカッコいいな…恋愛の達人感がすごい」私は思わずつぶやいた。
「夢耳?緊張してるのか?」二兎が心配そうに聞いてきた。
「う、うん…みんなと交流しなきゃいけないし、スライム君のことドブスライムとか言われたし…」わたしは恥ずかしさと緊張で顔を赤らめながら答える。
「ピギィぴぴぴギィ(愛耳はやさしい子だ…大丈夫オレがついている)。」スライム君が励ましの言葉を送ってくれる。
「スライム君がいれば、だ、、だ、、大丈夫なのかな?」スライム君が近くにきて私はまた、挙動不審になってしまった。
勇者二兎は、そんな私たちの様子を見ながら、バイキングを貪っていた。
「この肉、うめ~」と、無邪気に笑っていた。
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