スマイルスライム
「ふっ決まった!スライムはこちらを見て、仲間になりたそうにしている」
どっちを見ているかわからない緑のドロドロのスライムなのに。
よくわかるね。すごいね。
「オレは仲間にするべきだと思う、愛耳はどうする?コマンド」
コマンドはどこかな~?ないじゃん。
考えろってこと?めんどくさいなぁ。
スライム飼うのにも、エサとか水やりとかいろいろ責任がうまれるんじゃないの?
どうせペットにするなら、もっとこう、かわいいモルモットみたいなモフモフしたのがいいんだけど。
みどりのスライムのドロドロで服を溶かすし可愛さ0!
「却下!」
「おいおい!スライムが仲間になって最強になるのは、Web小説界隈ではお約束だぞ!?」
「それにスライムを追放するとか、『勇者と聖女に追放された最弱スライムが実は最強魔王スライムだったと気がついた時にはもう、おそい。』になってからだと遅いんだぞ?」
はあ?なにいってるのこのコ?追放?
最強魔王スライムってなに?強そうだけど?
もしかしていいことあったりするのかな?
「このスライムって、もしかして飼うといいことあるの?」
すると、自信満々エヘンという態度で二兎は語る。
「いい質問だ!スライムをみた、町娘がキャーきもい!って驚いて勇者のオレに抱きつきます、それをみた愛耳が嫉妬して、だんだんオレを好きなのか?という気分になっていきます。」
聞いて損した!多分嫉妬なんてしないし、キモいし!
ちょっと寒気がしてきた。
スライムを二兎が指をさした。
「それにここだ!みてみろよ、口角が上にあがった!ニヤリとよろこんでやがる!スマイルスライム♡かわいいだろ?」
ドロドロしててキモ怖いだよ。
「ほらほら、とりあえず『やくそう』と『どくけし』を畑で収穫しよう!」
「たのむ!荷物は持つから収穫してくれ!はたらいたら負けなんだ!」
荷物を持つほうが重労働だよ。君は労働に負けた!なんてね!
ちょっとしたやさしさなのかな?
てか収穫も一緒にしてキャッキャウフフしたくないの?
まぁ、、いいか。。そんなこと期待するのなんて、わたしらしくない、
さぼって空をながめてのんびりしている二兎はほっておいて。
『やくそう』と『どくけし』の収穫をはじめよう。
ふぅふぅ。。『やくそう』も『どくけし』もつくるのには葉っぱが大量にいるんだな。。
かごいっぱいに盛ってしまった。もてるかな?
重そうだな。。腰にきそうだよ。
「どっこいしょ。。」私は重いカゴを背負った、
ずしりと重いはず?かるい!?まさか二兎が支えてくれてる?
「二兎!ありが。。」
おもいっきりの笑顔で後ろを向くと、スライムがカゴをささえてくれている。
そして、収穫で汗だくの私の顔の汗をタオルでふいてくれた。
そして、緑のネバネバしたスライムから口が浮き上がり、
口角が上にクィっと上がり微笑み返しをしてくれました。
なにこれ、スライムダーリンかよ。。
♡ご愛読ありがとうございますですわ♡