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宇多法皇は醍醐天皇に冤罪を訴えたい

宇多法皇は有力な貴族らに道真の冤罪の真相を説明し、協力を求めた。彼らは法皇に信頼を寄せており、法皇の意思を受けて行動することを約束した。その上で宇多法皇は醍醐天皇との対話を試みた。彼は道真の冤罪を解明し、彼が無実であることを訴えるために醍醐天皇の心を動かす必要があった。しかし、醍醐法皇は宇多法皇に味方することを拒んだ。

「朕は菅原道真を許すつもりはない。朕の命に逆らった罪は重い。よって、道真を死刑に処すこととする」

醍醐法皇は厳然と宣言した。

「朕の意思に逆らうというのか!?」

宇多法皇は困惑と失望を隠せなかった。宇多法皇は道真が冤罪に苦しんでいると訴えたが、醍醐天皇は動じなかった。。

「朕は道真を許せないのです。どうか、ご理解くださいませ」

「朕の命に逆らうか?」

宇多法皇は激怒した。

「いえ、決してそのようなつもりではありません」

醍醐天皇は必死に弁明した。

「では何故、朕の言うことを聞かないのだ?」

「それは……、道真が謀反を起こしたからで……」

醍醐天皇は言葉に詰まった。

「謀反を起こしたからと言って、道真を殺してもよいという理屈にはならないぞ!」

「申し訳ありません……」

醍醐天皇はひたすら謝ることしかできなかった。


権力者に対して面と向かって言わないものの、朝廷には冤罪批判という深い陰りが漂っていた。

「冤罪の悪評が朝廷に漂っています。我々は何か手を打たねばなりません」

「そうだな、時平よ。道真の政策である飽食の禁止を利用し、人気を取り戻すことはできないか」

悪評を肌で感じた醍醐天皇と時平は道真の政策を横取りして自分達の人気取りに使おうとした。


醍醐天皇は貴族達に対し、倹約と質素な生活を奨励した。

「我が朝廷には倹約と質素な生活が必要と考える。贅沢な生活から離れ、朝廷を安定させましょう」


ところが、時平はこれを聞き流し、贅沢な宴会を開催した。

「皆さん、今宵は贅沢なひとときを共有しましょう」

時平は笑顔で宴会を盛り上げ、誰もがその魅力に引き込まれるような場を演出した。


時平は大勢の廷臣のいる前で醍醐天皇に宴会の開催を報告した。

「これで朝廷の雰囲気も一変するでしょう。帝の名声も一段と高まります」

醍醐天皇は絶句した。

「これは……」

時平は微笑んで言った。

「私はただの一介の臣でございます。しかし、我が身で賑やかな宴を催すことで、朝廷の風潮を変えてみせましょう」

醍醐天皇は激怒し、時平を厳しく叱責した。

「この不道徳者め。貴様の贅沢な行為が我が朝廷を高めることになるとでも思っているのか。お前の行動は我が政策を無視し、朝廷に不穏な空気をもたらしているではないか」

「お許しを願います。私は失敗しました」

「お前の贅沢な宴は許すまじ。我が朝廷の名誉を傷つけた罪は軽く見過ごすことはできぬ」

「恐れ入りました。直ちに謹慎いたします」

烈火の如く燃え立つ天皇の言葉に、時平は恐縮の念に駆られ、屋敷に引きこもり、門を閉ざして謹慎生活に入った。この出来事を目撃した貴族達は驚き、同時に恐れを抱いた。

「あの宴会の後に謹慎したと聞いて驚いたよ」

これは貴族達の飽食を諫めるために時平が醍醐天皇と仕組んだ芝居だった。以後、貴族達は生活様式を改め、質素さを重んじるようになった。



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