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菅原道真は滝口の武士を提案したい

道真は宇多天皇との会談の場で、天皇直属の軍事力を持つことを提案した。

「提案したいことがあります」

「申せ」

「朝廷の警護は近衛が担当しています。しかし、現在ではその役割が形骸化してしまっています。私は滝口という天皇直属の軍事力を創設することを提案いたします。これによって朝廷の安全を守るだけでなく、国家の安定と治安の維持にも寄与できると考えます」

宇多天皇は道真の提案に興味を示し、話を静かに聞いていた。道真の提案を受けて、宇多天皇は滝口の武士を創設することを決断した。彼は道真の洞察力と提案に感銘を受け、滝口が天皇の身辺警護と軍事力強化に貢献する可能性を見出したのである。


滝口の名称は、内裏の清涼殿の北東にあった小さな滝付近を拠点としたことに由来する。五位や六位の位を持つ武勇と弓矢に秀でた者を採用した。滝口の武士は蔵人所の管轄である。滝口の武士の創設は、蔵人頭である道真が直接指揮できる軍事力を持つ意味もあった。近衛府らの既存の軍事力に対抗する手段を持つことになった。


道真は滝口の武士達を指導し、訓練を行いながら彼らの力を伸ばしていった。道真は彼らに軍事戦略や戦術の教育を施し、彼らが堂々とした武士の誇りを持てるように努めた。

滝口の武士達は、自らの使命と責任を胸に誇りを持って任務に取り組んだ。彼らは戦闘技術の習得に励み、仲間との連携や軍事戦略の研究にも取り組んだ。


滝口の武士は、近衛府との間に対立を引き起こすこととなった。近衛府は自己の役割が滝口に取って代わられることになる可能性に危機感を抱いた。近衛府の指導者達は、滝口の武士を軽視し、自身の権限と地位を守ろうとした。しかし、滝口の武士達はその軍事力と献身によって次第に存在感を示し、近衛府の中にも彼らを認める者達が現れた。


道真は滝口と近衛府の調和を図るために対話の場を設けることにした。滝口の武士達と近衛府の指導者達が一堂に会し、話し合いが始まった。会議は緊張と期待に包まれた。


道真は滝口の武士が持つ新たな軍事力と、近衛府の伝統的な役割との共存を主張した。双方が互いの重要性を認識し、協力と連携の必要性を訴えた。最初に滝口の武士の新たな軍事力の重要性を強調した。

「滝口の武士は、天皇直属の軍事力として、国家の安定と帝の安全を守る役割を果たします。彼らの存在は国家の防衛力を強化し、治安の維持にも寄与するでしょう」

続いて近衛府の伝統的な役割についても言及した。

「一方で近衛府は長い歴史を持つ伝統的な組織です。儀式や行事の執行に重要な役割を果たしてきました。その歴史と格式を尊重する必要があります」

その上で互いの協力と連携の必要性を訴えた。

「滝口と近衛府は各々の役割を果たしながら、互いに補完し合い、朝廷のために協力することが求められます。お互いを尊重し、情報共有や訓練の場を共有するなど、連携を深めていくことが重要です」

滝口の武士達と近衛府の指導者達は道真の訴えに静かに耳を傾けた。彼らは道真の知恵と指導力に感銘を受け、それぞれの役割を再確認した。滝口の武士達は、自らの使命と責任を心に刻みながら、近衛府の伝統と格式を尊重することを誓った。


後の平将門も滝口の武士出身である。平将門は謀反を起こした後に怨霊となった道真の神託で新皇を名乗ることになる。道真と将門は共に日本三大怨霊になっている。



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