菅原道真はシステム構築力があると貶められたくない
努力を続けながらも、なお嫌がらせが続いていることに心を痛めていた。特に忘年会での出来事は道真にとって大きな打撃となった。忘年会では名前を読み上げられて、「役割外の作業もしている」と紹介されそうになった。本来の役割であるライセンス管理ソフトウェアの仕事ができないから、役割外の仕事をしているように聞こえる。
大勢の参加する宴席で自身が貶められることにショックを受け、呆然となった。そのように貶められることは心外である。ライセンス管理ソフトウェアの仕事ができないからではなく、役割を定義して人をアサインすることをしていないために押し付けられただけである。
「なぜあんな風に紹介しようとしたんだろう…。本当に心外だ」
「君には辛かったんだろうね」
「本当にね。ライセンス管理ソフトウェアの仕事ができないから役割外の仕事をしているように思われるのは辛いよ」
「君の専門性を認めない人たちは、本当に勿体ないね。でも、君の仕事には価値があることを知っている人たちもいるよ」
道真は心が重くなっていた。
「忘年会のこと、まだ気にしているの?」
「うん、ちょっとショックだったんだよ。あんな風に自分のことを紹介されるのは初めてだったから」
「確かに、あれはちょっと失礼だったかもしれないね。でも、君の本当の価値を知っている人たちはきちんと評価しているよ」
「みんな、あなたの専門性を尊重しているよ」
「そうだよ。あなたのライセンス管理ソフトウェアの成果は素晴らしいものだから」
「ありがとう、みんな。でも、役割の明確化って大切だと思うんだ。それがあれば、あんな紹介にならなかった」
「君の言ってることは正しいよ。役割を明確にすることで、誰が何を担当すべきかが分かりやすくなる」
「そうだよ。でも、スタッフはそれが分からないんだ。彼が『システム構築力があるから、何でもやれる』と言うのは、私達の専門性を貶める発言だよ」
「確かに、専門性を貶める発言は良くないね。それを理解してくれる人が増えれば、もっと効率的に仕事が進むだろう」
効率よく生産性を上げて作業できるようにするため、役割を定義する。役割を定義せずに個別作業で押し付ければ、その分、非効率である。そのような簡単な計算も無能公務員体質のスタッフは理解できない。役割外の仕事を押し付けるならば、標準のプロセスで進められない分、「仕事ができない」「仕事が遅い」ことを認めなければ筋が通らない。
自分の役割を果たさない無能公務員体質のスタッフに「システム構築力があるから、担当外の作業もこなせる」と言う資格はない。「システム構築力がある」と言うことはライセンス管理ソフトウェアを専門とするエンジニアの専門性を貶める発言である。
役割外の仕事を押し付けた結果、想像以上によくできたからと言って評価することは誤りである。役割外の仕事として標準外のプロセスで進めたものであり、悪戦苦闘して行き当たりばったりで進んだ結果である。
不利な条件でも上手くやることが良いことのように考えることは誤りである。役割外の仕事でそれなりの成果を残せるならば、きちんと役割を定義して標準的な手法で進めたならば、もっと素晴らしい成果を残せただろう。そこを考えずに評価することは、無能公務員体質のスタッフが自分の保身しか考えていないからに過ぎない。




