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花音は大宰府天満宮に出かけたい

「これからどこに行くつもりなんだ?」

風斗の視線は、遠くの景色に思いを馳せていた。その問いに、花音は微笑みながら答えた。

「とりあえず、太宰府天満宮に行きたいと思います」

花音の目には、新たな冒険への期待が輝いていた。風斗は少し驚いたような表情を浮かべながら言った。

「へぇ、そうなんだ。太宰府天満宮か。いい選択だよ」

静かな風が二人の髪を揺らし、旅の始まりを予感させていた。花音は問いかけた。

「あなたはどこに行こうと思っているのですか?」

「うーん……、そうだなぁ……」

風斗の声には軽やかな悩みが感じられた。風斗は考え込んだ。何か特別な場所を見つけようとしているようだった。少しの間を置いて、風斗は意思を固めたように言った。

「じゃあ、大宰府に行ってみようかな……」

「分かりました。では、一緒に行きましょう」

花音は頷いて同意し、決意を示す微笑みを浮かべた。二人の足取りは、新たな目的地へ向かうために進み出した。風斗は再び話題を切り出した。

「そうだ! 太宰府天満宮ってどんな神様がいるんだっけ? 確か学問の神様なんだよなあ」

「北野天満宮と同じです。菅原道真公ですね。天神様と呼ばれています」

花音は小さく笑って説明した。風斗は面白そうな考えを思いついたようで、興奮気味に言った。

「じゃあさ、その神様に祈れば学問の神様になれるかな?」

「そんなことできるわけないじゃないですか!」

花音は困惑したように首を振りながら答えた。

「え~!? できないのぉ~!?」

風斗は子供のように驚きの声を上げた。

「当たり前ですよ!」

花音は軽く肩をすくめ、笑みを浮かべて言った。

「ちぇっ、つまんねぇの」

風斗は少し拗ねたような表情を浮かべた。


「ここが菅原道真公のお墓だ」

「立派な建物だな」

「ここに祀られているのは、天神様と呼ばれている神様だ」

「そうなんだ」

「この神社には、学問の神として信仰されているのだ。道真公は、学問や教育に対する情熱も持っていた。彼の影響力は、多くの人々が学びや知識を大切にする気風を広める一助になったんだ。そしてそれが、学問の神としての信仰につながっていったんだよ」

「へえー」

「和歌や書道の神様としても信仰された。室町時代に連歌が流行ると連歌の神様にもなった」

「菅原道真は連歌を知らないのに不思議です」

「そうだね、確かに不思議なことだ。道真公は、その深い学問や知識、そして賢明な判断力で人々の尊敬を集めたんだよ。その公正さと才覚が称賛され、後に天神として祀られることになったんだ。道真公の名前や教えが継承されていたことで、連歌の世界でも尊敬の的とされたんだろうね」

「ここに立つと、道真公の偉大さやその功績を感じることができるよね。彼の精神や教えは、今もなお多くの人々に影響を与えているんだよ」


「牛の像があるよ」

花音が言った。

「牛は道真の使いだよ。頭をなでると賢くなり、傷や病気の部分をさすると症状が良くなるよ」

風斗が笑みを浮かべながら答えた。

「本当に?それなら、私達もやってみようか。」

二人は牛の像の前に立ち、頭を撫でたり、傷の箇所をさするような仕草を交えながら、祈りを捧げた。

「これで願いが叶いますね!」

すると菅原道真の霊が現れた。菅原道真は慈愛に満ちた眼差しで微笑みながら、二人に語りかけた。

「この牛の像は私の霊を宿しています。私は冤罪をなくすために尽力しています」

二人はその言葉に驚きと感激を隠せなかった。

「冤罪をなくすためには、真実を明らかにすることが重要です。真実を追求しましょう。冤罪を晴らす力は、あなたたちの心に宿っています」

道真の言葉に従い、二人は真実を求め、冤罪を晴らすために協力し合うことを誓った。



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