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エンピツってどんな味?

作者: グミさん

『エンピツってどんな味? 』


どこにでもある午後の風景。

ショッピングモール二階の片隅に子供たちが集まっていた。

「おじさん一回! 」

「私もお願い! 」

「僕も! 」

少々強面で危険な香りのするおじさんが取り出したのはエンピツ。

六面体には番号が一から六まで振られている。

「僕からね」

興奮した男の子が豪快にエンピツを投げる。

もちろん先は削られていないので安心だ。

「わーい! 五等だ! 」

「はいおめでとう」

お菓子の詰め合わせを渡す。

一回百円なのでお得である。

続いて元少女が投げる。

「はい一等ね。ティッシュだよ」

本来一等なら豪華賞品がもらえるように思えるがここでは一等よりも二等と上がっていく。なぜかと言えば……

「ちょっと何でティッシュなのよ! 」 

一等はティッシュで二等は消しゴム。三等はチョコ。四等はジュース。五等がお菓子の詰め合わせ。そして六等が豪華ハワイ旅行挑戦権。

七等が最新ゲームソフト。そして八等は何と某有名ゲーム機だ。

「はい六等おめでとう! 」

男の子が六等を当てた。

大きな歓声が沸く。

二枚の紙が置かれた。

「どちらかを選ぼうね」

男の子は迷って迷って左を選ぶ。

「えっと左お願いします」

おじさんは右の紙を捨て左を開ける。

「左だね。おっと惜しい! 無印」

歓声が漏れる。

「残念! また挑戦してね」

こうして平和な週末の午後は過ぎていく。


              おわり


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― 新着の感想 ―
[一言]  ちょっと待てい!と笑って読み終わりました。ひどいインチキですね。面白かったです。ありがとうございました。
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