聖なる夜の願い
聖なる夜の願い。
静謐が訪れた深夜
祈りを捧げ、立ち上がる
そっと家を出た
空を見上げる
澄んだ黒色の空に輝く冬の星々
吐く息は白く、闇に飲み込まれる
息を吸い込む
肺の中に冷たい外の空気が入ってくる
そう、みんなが待っている
楽しみに
今年は、みんな我慢の年だった
イベント、大会、祭り、旅行やりたいことが出来なかった
せめて、今日はみんなの願いを叶えに届けよう
ふっくらとした白髭よ
思慮深く慈悲に満ちた眼鏡の奥底のつぶらな瞳よ
使命に燃える赤いローブよ
喜びを感じる赤い帽子よ
空を翔るトナカイよ
愛を乗せるソリよ
希望という手綱よ
夢いっぱいの白い袋よ
小雪が舞ってきた
老人の笑顔がみえる
もうすぐだ
しんしん
シャンシャン
しんしん
シャンシャン
しんしん
シャンシャン
よい子は寝ていろ
目を開けるな
いつもより早く起きた朝
ベッドのまくらの横にそれがある
目を開けろ
さぁ、喜べ
至福と祝福の瞬間
子どもが駆ける足音
朝食を作る母の微笑み
仕事前の父の誇らしげな表情
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
それは年に一度の聖なる夜
子どもだけの・・・
大人は駄目なの?
おーい
ねぇ・・・ねぇ、ねぇ
おじさんだっていいだろ
サンタさんお願い!
「DX日〇刀」、おじさんにもくださいっ!
全〇中で欲しいっ(笑)!