表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢は開き直って自由に生きます!  作者: アールアイオー
3/5

ミッション2

ふう、と息をつく。

今日は本当に色々なことがあった。

転生前の記憶が目覚めたばっかりだというのに、早速大波乱の気配が…

んんっと伸びをしてふと思った。

やっぱり疲れを癒すには、お風呂が一番よね!

…よし、お風呂に入って今日はもう寝よう。

ガチャリとドアを開けて、バスルームに向かう。

廊下を歩いていていくつか気がついたことがある。

…うちって結構お金持ち?

壁にはよくわからん前衛的な油絵やらなんやらが所狭しと並んでいるし、壁紙も豪華だ。


お風呂も異常に豪華だ。

全面鏡張りとは…どこを向いても自分と目が合う。

落ち着けそうにはないが、とりあえず入ろう。

足先から湯に浸かると、たぷん、と大仰に胸が揺れる。

そしてまた自分と目が合い思う。

前世の乙女ゲーが懐かしい!!

きらきらしい攻略対象達、きゃわわなヒロインのメリサ…

そしてそう、この私によく似た悪役令嬢クライト…ん?

…?…???同じ名前に似た容姿…?

ま、まさか!?

鏡に駆け寄り顔を押さえる。

そして一つ一つ特徴を思い出していく。

長いロングヘアー(チェリーブロンドでめっちゃ綺麗)

タレ目がちな瞳(みずみずしい黄緑でめっちゃ麗しい)

異常な巨乳(人としてギリギリまででかい)


むしろこっちがヒロインだろと言わんばかりの美貌。

どっちかというとヒロインより人気があったくらいだし。

まあ、あのゲームはどちらかというと…普通の乙女ゲーじゃなかったからね…

なんにも悪いことをしていない悪役令嬢を一方的に貶め、噂を流したり王子様を誑かしたりして、蹴落としていくという一風変わったゲーム。

普通の人からの人気は低かったが、コアなファンが付いていた。

「超絶美少女をいじめるのがイイ!」

「むしろ悪役側になりたい」

などなど若干アレな人たちには絶大な人気であった。

まあそれは置いておくとして。

私の予想が当たっているのならば…私の立場はかなり危うい。

何もしていない美少女が破滅するというのがこのゲーム。

つまり、よくある転生ものでは大人しくしないと破滅!だが、この場合何かしてもそれをネタにされ破滅、なんもしなくてもいつのまにか破滅ということになる。

このゲームはアレな人を対象に作られたため破滅の結果もかなりエグい。

とある取り巻きaさんは、国外追放ののち、餓死しかけたところを救われたと思ったら、実は奴隷商人で、元令嬢ゆえに美しかった彼女は好色貴族に売却…

下っ端の下っ端でさえこのような仕打ちに会う。

首謀者とされたクライトはさらに酷い。

他国とのつながりを疑われ拷問にかけられ、その後は、17年間にわたり、地獄のような場所ゲヘナに幽閉。

彼女の目の前で一家が処刑され、翌日に火あぶりとなった。

ビジュアルが綺麗すぎて、とてもリアルだった。

ありありと想像ができてしまう自分が怖い。

それは絶対に回避しなければ、ヒロインは女王となり、世を牛耳るそんざいとなり、わたしは…。

あああ!くよくよしても仕方がない!

幸い年は一つ違い!入るのは次の年だ!

開き直って腹をくくる。

ざばっと立ち上がり、つかつかと自室に戻る。

服を着ていると、父さんがやってきた。

「クーラ!王子殿の温情で同学年にしてもらえることになったぞ!」


あ、もしかして私6行くらい前にフラグ立てたかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ