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好奇心は小心者ですら殺す  作者: えねるど
5月23日(金)
38/46

8年前の勇気

 ブランコに座り直し、俺は恐る恐る訊いてみることにした。


「あの時さ……由宇はどうして学校にいってなかったの?」


 そう。

 あの時、教えてくれなかった、自分のせいで聞けなかったことだ。


 少しの間があってから、


「お父さんがね、学校に行かせてくれなかったの」


 悲しいセリフとは裏腹に、由宇は笑顔で返答した。


 ここまできてしまったら、嫌われようが嫌がられようが踏み込むのは止められなかった。


「どうして行かせてくれなかったの?」


 由宇の笑顔は寂しそうな笑顔に変わった。


「あまり気分の良い話にはならないと思うけど、春枝君はそれでも知りたい?」


 ああ、知りたいさ。それが俺のポリシーだ。

 無言で頭を縦に振った。


 由宇は目線を地面に落とし、哀しそうな笑顔のまま風に靡く短めの髪の毛を手で押さえた。

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