靴箱のラブレター
その小さな決意も虚しく、一日探りまわったが、何の成果も得られませんでしたぁ! といった感じだった。
まあ伝手も人脈も頭脳もない俺じゃ、こんなもんよね。畜生が。
放課後、ダメ元で金髪少女と出会った天文学室に出向いたが無駄足になった。
そもそも開いてすらいなかった。
今日は諦めて大人しく帰ろうと、下駄箱に上履きを入れようとしたところで緊急事態が起こった。
なんと俺の下駄箱に可愛らしい薄いピンクの封筒が入っている。
おいおい、嘘だろ。
やっぱり俺密かにもてるタイプ?
広い世界、こんな俺でも見てくれる聖母のような人はいるんだね。
周りを挙動不審気味に確認し、その封筒を手に取る。
まあね。
結果から言うと、それはラブレターなんてものではなく。
中には線の細い整った字でこう書かれた便箋が一枚。
――報酬内容:ぶどうこんにゃく3本
――引き渡し日時・場所:本日放課後、プール裏
崩れ去った甘酸っぱい青春は置いといて、自分の胸が高鳴るのを感じた。
報酬――。
そうだ、これこそ金髪少女への糸口に違いない。
プール裏――ってどこだよ。
そもそもこの高校にプールなんてあったかな。
緩いスリルを感じつつ、購買に向けて走り出す俺。
すぐに生徒指導の教師に見つかって怒られた。




