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第6話 市と帰蝶

ほぼ会話ですよね


私は今、帰蝶様のお部屋に招かれて2人でお話をしています。最初は雑談や楽しいお話だったのですが、虎丸お兄ちゃんの話題になると帰蝶様は申し訳なさそうにこう言ったのです


『近頃、美濃で戦が起こります』


と。そして、その戦に虎丸お兄ちゃんが元服して参加する事になるって。ここに来る前に信長お兄様からその事は聞いたけど、帰蝶様はその戦について更に詳しく教えてくれました


『もし戦となれば、父に勝ち目はないでしょう。その父に援軍で殿が出れば死地に向かう様な物だと』


それを聞いた時は頭が真っ白になってしました。分かってはいるつもりでした。戦になれば死んでしまう人がいる事を


だけど、身近にいて親しくしているお兄ちゃんが、戦で死んでいなくなってしまう。私はそう考えただけで、悲しくて苦しくて震えが止まらなくなってしました


「帰蝶様。………私に………私になにか出来る事はないのでしょうか?」


「と、言うと?」


「だって、このままお兄ちゃんとさよならなんて………」


「ふふふっ。きっと大丈夫ですよ。殿は普段はあんなお方ですが、元服したばかりの者を前には出されないでしょう」


「………大丈夫………ですか?お兄ちゃんはちゃんと帰って来ますか?」


「断言は出来ないけど、きっとね。ですがお市様」


「はい」


「絶対に帰って来て欲しい。そのお市様の想いを必ず虎丸様に伝えておかなければなりません」


「私の想いを………」


「そうです。あなたは(スコア)の使い手です。唄についてどう教わりました?」


(スコア)………想いを届ける歌だってお母様に教わりました」


「その通りです。(わたくし)には唄は使えませぬが、言葉でも想いは必ず伝わります。(わたくし)も殿が 出陣される前に必ずお伝えし、 激しく抱いていただいています」


「抱いて?」


「ふふふっ。その意味はあなたがもう少し大人になれば分かりますよ。でも『ちゃんと帰って来てね』、その一言だけでも想いは伝わります」


「帰って来てね………」


私はお兄ちゃんとさよならなんてしたくない。絶対に伝えなきゃ、私の想い。伝えなきゃ、私の気持ち


「さて、もし戦になるとしてもそれはしばらく先の事でしょう。それまでにお市様はお市様なにりに想いをお伝えなさい」


「私が………私なりに………はいっ!」


「ふふふっ。やっぱり殿の妹様ね。なにかを決めた時、決断した時の目は同じですね」


「お兄様と………」


「ふふふっ。今日はお市様に会えて良かったです。殿が言ってました。市に虎丸をやって正解だったって。言ってた意味が分かった様な気がします」


「虎丸お兄ちゃん?」


「ふふふっ。気にしないでね。さて、お父様と義龍お兄様。時間はかかっても戦になどならず分かり合えると良いのですが………」


「帰蝶様………」



ですが、そんな帰蝶様の願いもむなしく良くない噂が続きました。道三様が、義龍様の事をおいぼれと考える様になられ、弟達を溺愛していると


さらに道三様は、義龍様を差し置いて弟に名門一色氏の姓等を与えたそうです。それから弟達は、義龍様をバカにする様な態度をとり始めてしまいました


そしてこの一連の事が、道三様と義龍様の不仲を最悪の状態へと進ませる原因となります。そうです。とんでもない事が起こってしまいました


現状に危機感を持った義龍様が、病に倒れ死期が近いと嘘を付き屋敷に籠られました。そして、それを口実に弟達をおびき出し、その場で弟達を殺害してしまった。と


この事で2人の不仲は決定的となってしまいました。遂に義龍様が1万7000の兵で挙兵してしまいます。そうです。道三様に明確に反旗を翻したのです


これが長良川の戦いの始まりとなりました

次は戦の話。投稿はしばらく先の事です。

だって言葉で戦いの描写って難しいっスよ

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