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Escape of the Dead  作者: 椎葉
2/7

ep1 Attack on Dead

大学生というのは気楽なもので、単位さえ取れればそのあとは自由だ。

だから進級に必要な単位を取った俺はサボっても問題は無い、つまり少し早めの春休みだと思ってのんびり過ごせばいいのだ。

しかし、家にいてもやる事も無いのでサークル棟で時間を潰すのが得策だ。そう思ってサークル棟の隅にある自動車部のガレージでボロいハンビーを弄ってる訳だ。

ボロいとは言っても、もう動くようにはなっていて、今は塗装作業が終わり乾燥するのを待つのみだ。

お気に入りの音楽を聴きながら煙草を片手に缶コーヒーを飲みながら時計を見る、時計の針は午後2時17分を指している。

そろそろだれか来る頃だろう、そう思った時だった。

「うわぁ!来るな!やめろっ!!助けっ……ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」

ガレージの外、学園の外から断末魔の叫びが聞こえてきた。

高い壁に囲まれた学園故、外の様子はここからではわからない。でも、確実に何かが起きたのは間違いない。

サークル棟の3階からなら外の様子がわかるはず、そう思った時にはもう体が動いていた。

階段を駆け上がり、見晴らしのいい天文部の部室の前まで全力で走る。

足を止めた時、目の前に広がっていたのは地獄だった。

炎上する車、人が人を食い、食われた人は人を食らう。

現実味のない光景、まるでゲームや映画のような景色に圧倒された。

数秒で我に帰り思考を巡らせた、こんな時に必要なものは何か?

水、食料、安全な移動手段、そして身を守るための武器……

いや、そもそもこの自体を把握しているのは学園内に何人いる?

誰もパニックになっていない、そうなると誰もこの自体を知らないのか?

混乱しそうな思考を巡らせても答えは出ない。

俺は地獄に背を向けてガレージに戻った、逃げる準備をする為に。

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