表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中国古代史あれこれ  作者: kuroyagi
~中国古代の王朝~
55/246

中国古代の王朝~「商のおわり」と「紂王」 その1~

※少しグロい表記があります。ご注意ください。

この連載を見ている方ならお分かりかと思うが、ここでは紂王に同情的である。漫画版封神演義の悪役でありながら、最後のコマで漫画家さんの優しさをみたが、それ以来自分で読んだり調べたりするうちに、紂王は稀代の悪王でないことを確信した。なぜこんなに紂王を庇うかといえば、やはり歴史上の「冤罪」を弁護したいからであろう。あとは「儒学」に若干思うところがあるからであるが。

遺跡から発掘されたものにより、紂王が「人身御供」を止めた事はほぼ確実となっている。祭祀も行っていたことも書かれている。妲己という名が出てきてないことも分かった。そして、史書には、若い頃から英邁で武勇にも優れていた事は記されている。これ等を鑑みるに、優秀な指導者であったのは確かであろう。

英邁で自尊心の強い支配者は、何でも一人で決めたがるものである。また、そのような資質の持ち主は、人に騙されるのが大嫌いである。秦の始皇帝、楚の項羽、漢の武帝も当てはまるであろうか。自分が有能とみれば厚遇するが、厚遇した者が裏切ると激越な報復を加えたがるのも特徴であろう。

紂王もこの例にもれない。商王朝は衰退する都度、賢相を探しだして國を建て直していたが、紂王は賢相を必要としないタイプだったはずだ。自分の意を汲む臣がほしいタイプの支配者だと思われる。ここが後の世に佞臣を侍らせていたと記されたのだろう。古代中国の思想は、独裁者よりへりくだるトップを理想とする。

紂王最大の失敗は「西伯昌」たる「文王」を投獄し、尚且つ長男の「伯邑考」を処刑して姫昌に食べさせた事だ。史書にある「九公」や「顎侯」は「西伯昌」と並んで商王朝の重臣となっている。西伯とは西方の伯、ファンタジーで謂うところの「辺境伯」みたいなものだから、九公も顎侯も同じような立場だろう。この頃の辺境は異民族の住むところを意味するから、その支配者たる三人を商王朝に取り入れた紂王の実力は評価されるべきである。しかも異民族たる三人を商王朝の重臣に厚遇していたのだ。

その厚遇している九公と顎侯の謀反の企みを聞いた紂王は激怒したであろう。激怒した紂王は極刑を実行する。「醢」と「臘」である。処刑後の人体を「塩漬け」や「干し肉」にする行為だが、これも紂王のオリジナルではない。この刑は、王や皇帝といった支配者に謀反を企てた者に対する極刑なのだ。紂王以前も以降も執り行われている。この刑は、謀反を企てるような邪悪な魂を持った遺体を地に還すと祟られるかもしれないので、このような遺体の処理を行い、尚且つ処理した肉を食べ合うことで見せしめにもしたらしい。二人にとっても王に聞かれたのだから、処刑されるのは当然である。謀反を聞いて対処しない王はいないだろう。いうなれば、この二人は自業自得である。むしろ紂王の諜報能力が勝っていたのだから、まだ王朝の基盤は倒壊していない。

~~続く~~




昨夜の更新は諸々ありできませんでした。申し訳ありません。なるだけ日二回更新を努力します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ