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古代の史官とは
前話にて歴史書の信憑性が高いと書いたが、それは何故か。そこには史官たちの歴史が関係している。史官とは、元来伝説の三皇五帝(後述)の時代よりほぼ同格の存在とされており、人に仕えるというより神に仕える存在であった。よって彼らは、超常の存在に対してと真実のみ忠実であればよく、その結果真相を追い求める歴史の徒になり、人の作った権威に左右される事なく、数千年の間歴史を綴りつづけたのだ。
現在のかの国とは違い、時に権力者に抗い、時に歴史を見据えるあまり歴史の波に飲まれていく様は、偏執狂の様相さえ垣間見える。そんな史官たちの、狂ともいえるエピソードを次に紹介しよう。