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中国古代史あれこれ  作者: kuroyagi
~中国古代の王朝~
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中国古代の王朝~「周王朝 春秋時代」 士と庶民 その三~

何故彼らは命を賭してまで、忠誠を貫いたのか。そこには様々な要因があるが、一つ言えることは、身も蓋も底もない話で申し訳ないが、美談の方が史書に載りやすいことがあげられるであろう。まして相手は、天下の耳目を集める、覇者たる君主である。二つの意味で注目される出来事であったはずだ。

また、彼らは主君のみしか繋がる相手がいなかったことも、忠誠心が強くなった原因である。主君に見限られてしまっては、彼らは身の置き所がなくなってしまう。後ろ楯のない身としては、粉骨砕身働く事で恩を返したと思われる。更にそばに支えるうちに、君主が孤独であることに気づかされた者もいたであろう。貴族と違い、士や庶民出身の者も孤独な戦いを強いられる訳で、立場を越えて同士となり得たのではないか。その事が、曹沫のように敗けても側に置いておいた理由と思われる。 

そして、士や庶民出身の者が名誉を重んじた最大の理由は、貴族に対する意地だったかと考える。貴族たちにとって、士や庶民出身の者が顕貴な地位にいるのは、目障りだったに違いない。管仲のように功績が大きければ陰口程度で終っただろうが、曹沫などは一度しか勝てていないのである。かなり大きな声が聞こえた事必至である。それに対して、主君の恩義に酬いるには命を賭す以外に方法はなかったであろう。士や庶民出身の者が、戦場での戦いの末捕虜にされるのはいざ知らず、命惜しさに簡単に膝を屈してしまっては、絶対に出自のせいにされる事は確かである。その思いが彼らを突き動かし、歴史に名を遺させたのではないだろうか。

後世「士」という漢字は、「さむらい」と呼べるように、何か「魂」のような物が籠められているように思われる。その発端が彼ら「士」出身の者の行動だとすれば、彼らの魂も満足なのではないだろうか。

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