園田瑠璃(ルリ)がやってきた。
中学2年生という学年を迎えた僕は、中二病という重い病気を患ってしまった。
中二病は主に3種類あり
①はぁ〜。やる気でねぇ〜。という中だるむ症状。
②ちぇっ…。古傷が疼くぜ。という二次元的な症状。
③社会のルールに従いたくねぇ。というあんまり知らない中学生のくせに社会に反抗する症状。
と大きく3つに分ける事ができる。
ちなみに僕は①の症状に当てはまるごく普通のどこにでもいる中学生だ。
勉強も特別できるわけでもない。
スポーツも飛び抜けた才能なし。
ルックスは平凡。
友達も多くはいないが普通にいる。
そんな僕はある日出会ってしまったのさ。
7月という微妙な時期に転校してきた彼女
そう、僕の運命を変えた彼女に。
出会い
7月に転校してきた少女、園田瑠璃(ソノダ
ルリ)は可愛いというか美しいという雰囲気を纏っていた。
髪は黒髪のストレートで、肌は雪の様に白く身長は150㎝あるかないかの小柄な容姿だ。
声は透き通るような見た目を裏切らない声で
そしてどこか人間離れした目がとても特徴的だった。
偶然にも彼女は僕の隣で、席に着くと「よろしく」といい、反則なまでの笑顔をみせた。
僕は話しかけた。
「あの、園田さんってどこの中学生からきたですか?」
「ルリでいいですよっ。うーん。遠い中学校だから、名前言っても分かんないと思いますよ。」
「そっかー、ルリさんが住んで…」
朝礼が終わるチャイムが鳴った。
すると、ルリの周りに人が集まって(主に女子)話しかけられない状況になってしまっ
た。(もっと話していたかったのに…)
「転校してきた子が隣でいいなぁ」
友達のトウヤとユウヤが喋りかけてきた。
トウヤはうるさいくらい元気なタイプだ。スポーツ万能で割とイケメンなのだが、チャラいのであまりモテない。
ちなみにユウヤは彼の双子の弟である。
ユウヤはクールなタイプで成績が良くスポーツ万能で兄のトウヤと同じくイケメンだ。
まさしく万能少年ていうやつなのだ。
もちろん、弟のユウヤの方がモテる。
こんなにも違うのにとても仲良しな双子だ。
「転校してきた園田って可愛くねぇーか?俺狙っちゃおうかな〜☆」
「ダメだよ兄さん。この前、1組の橋本さんに振られたばかりじゃないか。兄さんのそこが原因だと僕は思うけど。」
「そうよ。あんたってそういうとこがあるから振られるのよ」
そう言って入ってきたのはこのクラスの学級委員のナツカだった。
正義感が強く、ズバスバ意見が言えるタイプだ。
この僕ら4人はいつもいるメンバーだ。
「まあまあ、ふたり共そんなにトウヤを攻めなくても良いんじゃないか?(笑)」
と僕は言った。
「そうだね」
「そうね。」
そういうとユウヤとナツカはトウヤに攻撃するのを止めた。
「あのさー。」
トウヤが言った。
「明日夏祭りだよなー。いっしょに行かねーかー?」
「さんせーい。というか私も誘おうと思ってたんだよね。一緒に行こうっていってた子が熱出しちゃってさ。」
「僕も行きます。兄さんのことが不安だから。」
「ちょっ、ユウヤひどい(涙)」
ユウヤの言葉でナツカがぷっと吹き出した。
「あの…。」
さっきたくさんの人に囲まれていたルリが話に入ってきた。
「私…この町昨日来たばっかりで何も知らないんです。だから明日一緒にその祭りに行ってもいいですか?」
とルリが聞くと、
「おう、いいぜ!仲間は多い方がいいからな。」
とトウヤが言った。
ユウヤもナツカも
「いいですよ。」
「いいよー、一緒に行こうっ!」
とルリを歓迎した。
「ありがとうございます!」
とルリは嬉しそうに言った。
休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った
明日は夏祭りだ!
とワクワクしながら今日1日を過ごした。